低コストで大容量!?AWS S3とは?使用メリットや活用シーンについて解説!

今や多くの企業が導入しているAWS。 コロナの影響で一気にDXが進んだという企業の中には、社内システムをクラウド化したり、ネットショップを開設したりと、様々な動きが見られます。 そういった企業に多く利用されているAWSには、様々なサービスが存在します。 本記事ではAWSサービスの一つである 「AWS S3」 について理解を深め、使用メリットや活用シーンについて解説していきます。 是非、これからのDXの参考にしてみてください。

AWS S3とは?

AWS S3とは?

AWS S3とは? AWS S3は、Amazon社の提供するクラウドサービス「AWS」の主要サービスの一つです。

クラウドコンピューティングとは?

「クラウドコンピューティング」とはデータやソフトなどの情報システムを、インターネットなどのネットワークを使用し管理する仕組みのことです。 従来の情報システムは、利用者が管理している設備内に設置し運用する「オンプレミス」という手法が取られていました。 オンプレミスは全て自社内で完結する環境のため、目的に合わせた自由なカスタマイズできるなどのメリットがありますが、設備を用意するなどの初期構築費用が高いことや、少しの変更作業においても時間と工数がかかってしまうなどのデメリットも挙げられます。 一方クラウドコンピューティングで情報システムを管理した場合、全てをインターネット上で管理できるため、 ・初期費用が掛からない ・自由にリソースを増減できる ・必要最小限のコストのみを支払う といった形で、オンプレミスで挙げられたデメリットを払拭することができるのです。 代表的なクラウドサービスとしては、Amazon社の「AWS」、Google社の「Google Cloud」、Microsoft社の「Azure」などがあります。

AWSとは?

「AWS」とはAmazon Web Servicesの略で、Amazon社の提供するクラウドサービスの総称のことです。 世に提供されているクラウドサービスのパイオニアとして2006年に販売が開始され、現在も世界トップシェアを誇ります。 AWSには100を超えるサービスがありますが、後にご紹介する「AWS S3」以外の代表的なサービスとしては以下が挙げられます。 ・Amazon EC2 必要なスペックに応じ、仮想サーバーを自由に構築・利用出来るサービスです。 構築やハードディスクやメモリーのスペック変更をほんの数分で変更出来たり、簡単に冗長化が出来たりといった、オンプレミス環境では実現できない優れた利用メリットがあります。 ・Amazon RDS セットアップされたデータベースサービスです。 データパッチやバックアップなどの運用面も全てサービスの中に含まれており、ユーザーは契約後すぐにデータベースを使用することが出来ます。 Amazon EC2同様、必要に応じたスペック変更も数分で実行することが可能です。 ・AWS Lambda サーバ無しで、プログラム実行ができる環境を提供するサービスです。 通常Webサービスなどは、サーバ、ミドルウェアを用意しその上でアプリケーションを稼働させサービス提供していますが、AWS Lambdaではそれらが不要となるため運用コストなどの削減に繋げることが出来ます。

AWS S3とは?

S3は 「Amazon Simple Storage Service」 の略称で、Webサイトやアプリケーションといった様々なデータを格納・管理できるオブジェクトストレージサービスのことです。 オブジェクトストレージとは従来のファイル単位やブロック単位ではなく、「オブジェクト」という単位でデータを管理するストレージのことを言います。 従来との違いはデータの格納方法で、オブジェクトストレージではディレクトリ構造でのデータ管理をせず、依存しない個々をフラットにデータ管理をすることから、データの取り出しや移動を容易に実行することができます。 AWS S3はクラウドのオブジェクトストレージサービスであり、アプリケーションなどのデータバックアップやアーカイブ機能など利用用途は多岐に渡るのです。 AWS S3を理解する上で、「バケット」と「オブジェクト」という用語について説明させて頂きます。 ・バケット AWS S3では「バケット」と呼ばれる従来のフォルダにあたるコンテナを作成し、オブジェクトを格納します。 バケットレベルでアクセス権をコントロールしたり、料金もバケット単位で算出されます。 ・オブジェクト バケットに格納されるデータ本体のことを指します。1オブジェクトあたり5TBという制約がありますが、バケット内に無制限にオブシェクトを格納することができます。

AWS S3の使用メリット

AWS S3の使用メリット

AWS S3の使用メリット ここからはAWS S3を使用するメリットについてみていきましょう。

強固なセキュリティ

AWS S3では優れたセキュリティが担保されています。 保存されたデータはS3の機能として備わっている暗号化機能などを使用することで、不正なアクセスからの閲覧を遮断することが出来るのです。 またアクセス管理を使用すれば、任意のバケットを特定のユーザーにのみアクセス可能とできるなど、柔軟に閲覧権限を操作することが出来ます。

コスト面

他サービスと比較しAWS S3は低価格で、コストパフォーマンスが高いです。 オンプレミスでは先行投資でサーバなどの環境を一度に構築してしまうケースが多く、必要なスペック以上のものを運用し余分なコストが掛かってしまうリスクがあります。 反対に、サーバー導入当初は予定していなかったシステムを入れる話が出てきて、急にサーバーのスペックが足りなくなったり、ユーザーが無駄に重たいファイルを重複して保管している影響で、ファイルサーバーの負荷が圧迫される・・・というケースもよく見られます。 一方、AWS S3はバケット単位で料金が算出され使用量に応じた金額を支払うため、その時々で必要な分だけ使用する柔軟なコスト管理を実現出来るでしょう。 またAWS S3ではストレージクラス分析と呼ばれる機能が提供されており、ユーザーの保存データへのアクセスパターンから、低コストストレージへ移動すべきデータを示唆してくれるなど、最適な運用をサポートしてくれます。

無制限の容量

AWS S3にはデータ容量に制限がなく、大容量データの取り扱いに向いています。 使用した容量分のみ請求される従量課金制であり、使用量に応じストレージを自動で拡張・縮小する機能もあるため、予めリソース確保をする必要が無いのです。 そのためアプリケーションやバックアップの保存など、様々な利用用途に適切なコストで対応することが出来るでしょう。

可用性

可用性とはシステムに障害などが生じた際、停止させることなく稼働し続ける指標の事です。 AWS S3では99.99%と高い可用性が保証されおり、魅力の1つと言えるでしょう。 同じクラウドサービスであるAzureやGoogle Cloudの可用性は99.90%とされており、他サービスと比較しても優れていることが伺えます。 AWS S3に保存されたオブジェクトは複数の施設で複数のデバイスに冗長的に格納されており、データを消失する可能性はほぼありません。 またデータ容量の可変も素早く行うことができるため、安定的に最適なコストで運用することが可能です。

耐久性

AWS S3では全オブジェクトに99.999999999%の耐久性を実現出来るよう設計されており、常に安全な状態でデータを使用出来ます。 この値は10,000個のオブジェクトを一緒に保管した場合、平均1,000万年ごとに1個のデータが失われる可能性があるという値ですので、消失の可能性はほぼ0に近い状態でデータを保管できるのです。 またこれほどの耐久性を必要としない場合については、Amazon RSSというサービスがおすすめでしょう。 耐久性は99.99%とS3に比べ下がるものの、コストについてはS3より約33%下げることが出来るサービスですので、ユーザーはニーズに合わせコスト管理をすることが出来ます。

充実したツールや機能

AWS S3は運用をする上で役立つ、以下のようなツールや機能が充実しています。 ・ライフサイクルポリシー オブジェクト毎にルールを設定することができ、自動的に削除や移動など最適な運用をサポートしてくれます。 ・バージョニング バケットのバージョンの履歴を保管しており、データを削除してしまうなど意図しない操作をした場合も復元することが可能です。 ・静的Webサイトのホスティング コーポレートサイトなどHTMLやCSSで構築された静的ウェブサイトであればホスティングし一般公開することが出来ます。 そのためWebサーバを立てたり、レンタルサーバを借りたりする手間を省くことが出来ます。 その他にも様々な機能が充実しており、魅力の1つと言えるでしょう。

他AWSサービスとの連携

AWSにはS3以外にもRDSやLambdaといったサービスもあり、それらとの連携面にも強みがあります。 AWS S3にロードしたデータは他AWSサービスでも利用できるようになるため、使用用途に応じAWSサービスを包括的に使用することをおすすめします。

AWS S3の活用シーン

AWS S3は無制限の容量で、運用に際し充実した機能を持ち合わせたオブジェクトストレージです。 そのためデータの大容量データの保存場所として使用することをはじめ、活用シーンは多岐に渡ります。 ・バックアップ S3の基本的な機能にバックアップがあります。 AWS他サービスのバックアップを取ることができるのはもちろん、オンプレミス環境のデータも連携することでバックアップを取れるため、物理センターなどに予備のデータを保管している場合、コスト削減を図ることが出来ます。 ・アーカイブ 大量データを長期保存するアーカイブに使用できます。 Amazon S3 Glacierを使用することで、必要なオブジェクトを高速で取り出すことができ、復元にも対応しています。 ・ビッグデータの活用 AWS S3ではデータレイクと呼ばれる大量のデータを仕様に関わらず生データを格納出来るレポジトリを作成でき、AWSのビッグデータ処理をするサービスなどと組み合わせることで、ビッグデータ分析を実現することが出来ます。

ITの活用に悩んだらAMELAに

ITの活用に悩んだらAMELAに

ITの活用に悩んだらAMELAに 今回は、Amazonが提供するサービスであるS3について見てきました。 多くの企業がDXを進める中で 「システムの導入を検討したいけど、費用的に厳しい」 という問題に直面しているのではないかと思います。 そういった企業ほど、AWSの様に従量課金制によるスモールスタートが可能なサービスに乗り換えることで、今までよりも低コストでハイパフォーマンスを実現できるケースが多いです。 しかし、社内の人間だけで話し合っていても、そういった新しい発想は出てきにくいもの。 そういった際には是非AMELAにご相談ください。 AMELAはさまざまな企業のIT化を支援する中で、独自のノウハウと経験を積み重ねてきました。 だからこそ、お客様の企業に取って 「本当にするべきIT化」 をしっかりと提案することができます。