ポータルサイトとは?タイプやメリットを具体例とあわせてわかりやすく解説
広大なインターネットの玄関口であるポータルサイト。
1990年代に誕生してから数多くのサイトが生まれ、現在では当初と違った形で、数多くのポータルサイトが存在しています。
実はYahoo!JapanやGoogle、さらには市区町村のホームページなど、私たちが日常的に利用しているサイトもポータルサイトに含まれます。
ですが、普段あまり意識することが少ないため、この名称に馴染みがない人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ポータルサイトがどのようなものなのか、何を目的とするサイトなのかなどを解説します。
そして、ポータルサイトには大まかに4つの種類がありますが、その内容を具体例とともに詳しくみていきましょう。
ポータルサイトとは
インターネット上にはさまざまなWebサイトが存在し、それぞれの目的を持って運営されています。
その中で、ポータルサイトは何を目的に作られ、運営されているのでしょうか。
ここでは、ポータルサイトがどのようなものか、作成・運営する目的を解説します。
合わせて、近年ビジネスシーンで注目される「企業ポータル」についてもお話します。
さまざまなWebページにつながるWebサイト
ポータルサイトは、さまざまなWebコンテンツにアクセスできるWebサイトです。
「ポータル(portal)」という言葉は「入口」などと訳され、ポータルサイトは文字通り、インターネットの玄関となるWebサイトです。
例えば、Yahoo!のトップページはポータルサイトの代表で、検索エンジン、ニュース、天気予報、鉄道情報など、さまざまコンテンツにアクセスすることができます。
ポータルサイトは当初、カテゴリごとのページリンク集でしたが、1990年代半ばから発展を続け、現在では多種多様なポータルサイトが登場し、シーンごとにさまざまな役割を担っています。
ちなみに、BIGLOBEやniftyなど、インターネットプロバイダと契約したときに最初に表示されるサイトは「パブリックポータル」と呼ばれ、これらもポータルサイトに含まれます。
ポータルサイトの目的
ポータルサイトはもともと、Webサイトのリンクをカテゴリごとにまとめたページとして生まれました。
そこには、インターネット上のコンテンツを整理・集約することで、ユーザーの利便性を図るという目的がありました。
その後、ポータルサイトを運営する企業が、ネットショッピングをはじめとするさまざまな事業に乗り出したことから、ポータルサイトに盛り込まれるコンテンツは拡張を続けました。
現在では、ユーザーからのアクセスを増やし、自社コンテンツへの流入を促すことを目的として、ポータルサイトが運営されています。
また、アクセス増加による広告収入も、ポータルサイトの目的のひとつです。
誕生当時は広範囲のコンテンツを扱っていたポータルサイトですが、拡大と淘汰を繰り返し、現在では、最大手以外のポータルサイトは、それぞれに専門ジャンルを決めて運営しています。
企業ポータルについて
近年、ビジネスシーンでは「企業ポータル」が注目を集めています。
「エンタープライズポータル」とも呼ばれ、これまでにMicrosoft(“SharePoint”)やIBM(“WebSphere Portal”)などが企業ポータル運用のためのソフトウェアをリリースしました。
企業ポータルとは、企業内のさまざまな情報やノウハウを整理・集約して、ポータルサイトのように運用する取り組みです。
社内に散らばった情報を一元化して検索できるようにすることで、情報処理の利便性の向上や業務効率の改善につなげることが可能です。
また、社内業務のためのみに運用され、社内からしかアクセスできないポータルサイトを、とくに「社内ポータル」と呼ぶこともあります。
この社内ポータルを活用することで、仕事の属人化を防ぎ、情報を見える化することができるのです。
ポータルサイトのタイプと具体例
ポータルサイトは、その役割などからいくつかのタイプに分類されます。
ここでは、ポータルサイトの代表的なカテゴリである「総合型」「検索型」「地域型」「専門型」の4つのタイプについて、具体例とともに解説します。
また、ポータルサイトをさらに細分化したカテゴリについても、合わせて少しふれています。
総合型
「総合型」は、日常生活においてもっとも身近なポータルサイトです。
検索エンジンから、天気予報や鉄道の運行状況、政治から芸能までの幅広いニュース、さらにはネットオークションまで、普段の生活に近いコンテンツを総合的に取り揃えたサイトが含まれます。
代表的な総合型のポータルサイトは「Yahoo!Japan」で、200以上のコンテンツを抱えていると言われる最大規模のサイトです。
ポータルサイトが世界的に発展していった時期には、総合型のものが多数ありましたが、現在では淘汰が進み、総合型のポータルサイトは全体から見ると少数です。
これは、膨大なコンテンツを扱うため、サイト運営が非常に困難なことが大きな理由です。
一般的に「Yahoo!Japan」のようなポータルサイトを目指すとき、多くは「専門型」の開発に進むことになります。
検索型
「検索型」のポータルサイトは総合型と同様に、さまざまなコンテンツを提供するサイトです。
総合型との大きな違いは、メインコンテンツが検索エンジンであるという点で、検索型の代表例はGoogleです。
Yahoo!はもともと検索型のポータルサイトでしたが、現在はGoogleの検索エンジンを利用しています。
Googleが提供するコンテンツは、地図やメール、カレンダーといった日常生活にまつわるものから、クラウドやシングルサインオンといった高度なものまで多種多様です。
現在はGoogleアカウントが非常にメジャーな存在となっているため、まさにインターネットの玄関と言えるサイトに成長しました。
地域型
「地域型」のポータルサイトは、その名の通り特定の地域に関する情報を提供するサイトです。
多くは自治体が運営しており、その地域の観光情報やイベント、病院リスト、ゴミ出しカレンダーなどがコンテンツとして盛り込まれます。
こうしたサイトとは別に、地域ごとのレストランや書店などの情報をまとめたサイトも地域型のポータルサイトに含まれます。
こちらは民間企業が運営することが多く、広告収入などで収益を得ています。
このタイプの具体例としては、大阪府枚方市のグルメやイベント情報を扱う「枚方つーしん」が有名です。
専門型
「専門型」のポータルサイトは、総合型とは反対に、なにかひとつのテーマに絞ってコンテンツを提供するサイトです。
テーマを限定することで、ユーザーのニーズを把握しやすくなり、集客力を強みとするタイプです。
ポータルサイトの多くは、この専門型に分類されます。
そして専門型のポータルサイトはさらに、不動産型や健康型、大学型などに分類されます。
代表例は、住まい探しに特化した「SUUMO」が挙げられます。
こちらは不動産ポータルサイトの草分け的存在のポータルサイトで、多数の追従サイトが登場しました。
そのほかにも、法律関連の情報を提供する「弁護士ドットコム」、大学が運営し、入学志望者から在学生、卒業生までが利用できる大学ポータルなどがあります。
そのほかのポータルサイト
ここまで、ポータルサイトの大きなカテゴリを解説しましたが、状況によってさらに細分化されることもあります。
ここでは、そのうちのいくつかを簡単に紹介します。
まず「目的型」は、同じ目的を持ったユーザーが集まるポータルサイトで、目的達成のためのコンテンツが用意されています。
婚活サイトや口コミサイトなどが目的型に含まれ、運営会社は広告収入のほかに、仲介料や商品の掲載料などで利益を得ています。
次に「ブログ型」はその名の通り、ブログ記事の投稿・閲覧をメインコンテンツとするサイトです。
会員登録することで閲覧可能になる記事があり、「Amebaブログ」がその代表です。
目的型と近いタイプに「コミュニティ型」があり、こちらも多くのユーザーが集まることで成り立つコンテンツです。
ITエンジニアのテクニカルな情報や疑問を投稿する「Qiita」や、インターネット掲示板などが、コミュニティ型に含まれます。
ポータルサイトを作るメリット
ポータルサイトには、タイプごとにさまざまな目的があります。
ここでは、ポータルサイトを作成し、運営することで発生するメリットを、運営側・閲覧側に分けて解説します。
サイト運営側のメリット
ポータルサイトを運営することのいちばんのメリットは、企業サイトや広告など、これまでの方法ではリーチすることが難しかったユーザーに、自社のコンテンツを届けられることです。
アクセス数が増加すれば、企業の認知度が向上しますし、広告収入による利益も得られるようになります。
特に専門型のポータルサイトは、自社のメインコンテンツをダイレクトに届けることができるだけでなく、SEOによる集客が効果的であるため、スタートアップ企業による活用が目立ちます。
その他のメリットとしては、
・自社のブランディング:知っているサービスを運営している企業の信用度も上がる
・社員のモチベーションアップ:多くの人が利用するサイトを運営している企業という自負が生まれる
・今後のマーケティング費用の削減:新しい製品やサービスを自社サイトで紹介するのは無料でできる
などがあります。
サイト閲覧側のメリット
ポータルサイトのユーザーへのメリットは、インターネット上に点在する情報をまとめて閲覧できることです。
総合型のポータルサイトは、このメリットをもっとも多く与えているサイトです。
地域型や専門型のポータルサイトも、情報を集めて提供するという点で、同じメリットがあります。
検索型は、ユーザーが自発的に行動をする必要があるため、こちらはさまざまなシーンでの利便性を向上するという別のメリットとなります。
忙しい人も多い現代では
「検索時間や情報収集時間の削減」
には、非常に大きなメリットがあるのです。
ポータルサイト戦略はAMELAに
今回は、ポータルサイトの種類やメリットについてお話してきました。
マーケティングとしての活用価値も高く、様々なメリットが有るポータルサイトは、多くの企業で活用するべきです。
一方で、実際のマーケティングの現場では
・そんな事に時間をかけられない
・今の業務で手一杯
・予算がおりない
など、様々な問題があることでしょう。
そういった問題の解決から、ポータルサイト運営まで、是非AMELAにご相談ください。
多くの業界、企業に携わってきたからこそ、最適なご提案をさせていただきます。