ASP.NETとは?概要・できること・開発者からの評価を解説

現在、多くのシステム開発が行われていますが、
「ASP.net」
というものを聞いたことがありますか?
C#やVB.netと一緒に求人などに記載される事も多いのですが、今回はこのASP.netについて触れていきたいと思います。
.NETとは
ASP.NETは、Microsoft社が提供しているフレームワークの.NET上に構築されたフレームワークのひとつです。
ASP.NETについて説明するため、はじめに.NETについての説明をします。
マイクロソフトが開発したアプリケーション開発・実行環境
.NETはMicrosoft社によって2002年にリリースされたアプリケーション開発・実行のためのフレームワークです。
.NETの使用用途は、Webアプリケーションの開発、データベースの開発、クラウドの開発、ゲーム開発など多岐に渡ります。
同じくMicrosoft社によって提供されているIDE、Visual Studioと組み合わせて使用されることが多く、多岐にわたる用途を実現させるために、さまざまなライブラリやフレームワークが用意されていることも大きな特徴です。
WindowsにはVista以降のOSに標準で搭載されており、非常に身近なフレームワークでもあります。
特定の言語に依存しないフレームワーク
JangoであればPython、Ruby on RailsであればRubyなど、フレームワークは特定の言語に依存する場合が多いです。
しかし、.NETは特定の言語に依存しません。
.NETでは、
・C#
・F#
・Visual Basic
など、複数の言語を使用できます。
バージョンアップを繰り返して機能を拡充している
.NETは、2002年のリリース以来バージョンアップを繰り返し、機能を拡充しています。
たとえば、2010年のバージョンアップでは、後述するASP.NET MVCが追加されたり、2012年のバージョンアップでは非同期プログラミングへの対応などがされています。
なかでも大きなバージョンアップとなったのが、2015年のバージョンアップ。
ここでは、.NET Coreという新しいフレームワークがサポートされました。
.NET Coreは、それまでの.NETとは異なるフレームワークで、.NETにはない大きな特徴を持っています。
.NET Coreについて説明します。
オープンソース
.NETでは、一部の機能がオープンソースとなっています。
しかし、.NET Coreでは、全てがオープンソースで開発されています。
そのため、個人利用、学術利用、商業的利用など多くのユーザーが利用できます。
クロスプラットフォーム
.NETはWindows OS専用のフレームワークです。
しかし、.NET CoreではMAC OS、Linux OSがサポートされるようになり開発の幅が大きく広がっています。
現在のバージョン
Microsoft社は2020年11月に発表された.NET5で、.NETと.NET Coreの統合を図る予定でした。
しかし、開発が間に合わず徐々に統合を進めている状態です。
現在の.NET7でも完全に統合している状態ではありませんが、時間をかけて完全に統合するものと考えられます。
開発者の多くから支持されている
世界でもっとも大きなITエンジニアのコミュニティサイトの1つにStack Overflowというサイトがあります。
Stack Overflowは、毎年世界各国のエンジニアにアンケート調査を行い結果を発表しています。
その調査において、.NETは2019年から2021年まで3年連続で「最も愛されるフレームワーク」の第1位、2022年の調査では、3位となっていますが、それでも68.67%のエンジニアからの指示を集めています。
ASP.NETは.NETを使用したWebアプリケーション開発フレームワーク
幅広い機能を持った.NET。
その.NETの機能を拡充する形で、Webアプリケーション開発をするためのフレームワークがASP.NETです。
ASP.NETがどのようなフレームワークなのかを説明します。
Webページを動的に作成する技術Active Sever Pages
Microsoft社が提供していたサービスのひとつに、Active Sever Pages(ASP)というWebページを動的に作成するアプリケーションがあります。
ASPはWebページの中にスクリプトを埋め込む形で動的に処理結果を反映するページを開発できました。
ASPは、2000年11月のアップデートを最後にバージョンアップされていません。
ASP.NETは.NET向けに開発されたASP
ASP.NETは、バージョンアップされなくなったASPの後継として、2002年に.NET向けのサービスとして提供されるようになったフレームワークです。
ASP.NETでは、コンパイラ言語となっており実行が高速になっています。
ASP.NETの機能
ASP.NETは複数のフレームワーク群で構成されています。
Webアプリケーションを開発するには、必ずいずれかのフレームワークを選択しなければいけませんが、それぞれに特徴があり、開発するスタイルが大きく異なります。
ASP.NETを構成するフレームワークの紹介と機能についての説明をします。
ASP.NET Webフォーム
2002年1月にリリースされた.NET Fremework1.0と共にリリースされ、ASP.NETの中では最も古くから存在するフレームワークです。
ASP.NET Webフォームでは、用意されているパーツをドラッグ&ドロップすることでWebページをデザインすることができます。
高機能なWebアプリケーションを、素早く構築できるため現在でも利用されています。
また、長期間バージョンアップされてきたことで、安定したフレームワークとなっており大規模なアップデートが見込まれていないことも大きな特徴のひとつです。
ASP.NET MVC
アプリケーションを、
・Model
・Vie
・Cotroller
に分けて開発する方法を、MVCモデルとよびます。
MVCモデルでは、
・役割ごとに分けることで、アプリケーションを効率的に開発できる。
・MVCそれぞれの開発において、専門的な人材を配置できる。
・ソフトウェアエラーのチェック・レビューがしやすく、高い品質を確保できる。
などのメリットがあります。
ASP.NET MVCは、名前のとおりASP.NETにおいてMVCを採用したフレームワークです。
MVCは他のフレームワークでも多く採用されており、それらの経験がある開発者にとってASP.NET MVCは、学習しやすいフレームワークです。
ASP.NET Web Pages
PHPと似た技術で、HTMLに直接コードを書き込むことができる軽量なフレームワークです。
PHPに慣れた開発者は比較的早く覚えられると思います。
小規模な開発に向いたフレームワークです。
ASP.NET Web API
ASP.NET Web APIはサイトを構築するためではなく、サービスを提供するためのフレームワークです。
ブラウザ・デスクトップのアプリケーションや、モバイル・デバイスなどのクライアントに対して、JSONやXMLなどでHTTPサービスを提供するためのフレームワークです。
ASP.NET SignalR
ASP.NET Web APIと同時期にリリースされた、サービスを提供するためのフレームワークです。
ASP.NET SignalRは、非同期の双方向通信を可能にしており、リアルタイムかつ双方向の通信ができます。
ストリーミング技術はこの先、これまで以上に需要が高まることが予想されます。
それに伴い、ASP.NET SignalRへの需要も高まる可能性が高いでしょう。
ASP.NET CoreはASP.NETを再設計したフレームワーク
2022年現在、Microsoft社の勧める主流のWebアプリケーションフレームワークは、ASP.NET Coreです。
ASP.NET Coreはこれまでに説明したASP.NETの機能を持っていますが、根本的に異なるフレームワークです。
ASP.NET Coreについて説明します。
.NET Coreで動作するフレームワーク
2015年に.NETからバージョンアップした.NET Core
その.NET Core上で作動するWebアプリケーションフレームワークが、ASP.NET Coreです。
そのため、.NET Coreがもつ特徴をASP.NET Coreも持っています。
大きな特徴として.NET Coreと同様に
・クロスプラットフォームなので、WindowsOS、MacOS、LinuxOSで利用できる。
・無料オープンソース
・複数の言語を使用できる
があげられます。
ASP.NET Coreで使用できる機能「Blazor」
Blazorは、2018年にリリースされたASP.NET Coreの機能です。
Blazorでは、主にC#を使用します。
Blazorを使用すると、.NETを通じてJavaScriptを呼び出すことができます。
逆にJavaScriptから.NETを通じてBlazorを呼び出すこともでき、これは、JavaScript相互運用性と呼ばれています。
この特徴から、Blazorでは、C#を用いてフロントエンドの構築ができます。
つまりBlazorを使うと、C#でフロントエンド・バックエンドのどちらの構築も可能になります。
ASP.NET coreは人気のフレームワーク
前述のStack Overflowで、2022年、ASP.NET Coreは愛されるWebフレームワークで4位、Blazorが11位です。
ASP.NET Coreは非常に人気が高く、また管理しているのはMicrosoft社のため信頼性も高いWebアプリケーションフレームワークです。
開発を行う上で、この「信頼性」は非常に重要です。
フレームワークに脆弱性が見つかることは、多々あります。
そんな時に、
・別の言語に置き換える必要があるのか
・別のフレームワークに置き換える必要があるのか
・少し待てば改善されたバージョンなどが用意されるのか
どのような対応をしてくれるのかで、開発する側のコストや顧客からの信頼性が変わってきます。
その点、Microsoft社が運営・管理してくれていると言うのは、非常に大きなメリットではないでしょうか。
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今回は、ASP.netというフレームワークについてみてきました。
最近の若いエンジニアの中には、C#やVB.netなどを使ったことがなく、PHPやRuby・Pythonなどしか経験した事が無いエンジニアも多いです。
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特に未経験からエンジニアを目指す人にとって、
「どのような言語を習得すれば、転職しやすいか」
という事が基準になることが多く、作りたいシステムや叶えたい具体的なエンジニア像をイメージしている人は少ないです。
そのため、ASP.netのエンジニア経験がある若い人材・・・となると、かなり見つかりにくいのが現状ではないでしょうか。
一方で、人材は自社でしっかりと育てたいし、ある程度の知識や経験を持った人に入ってきてほしい。
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