起業したい学生向けの資金調達方法
学生のうちに起業するメリットは多いため、挑戦したいという方は多いでしょう。
しかし、起業したい学生が悩むのが、資金調達です。
なぜなら、学生は社会人と比べて社会的信用力がなく、なかなか融資を受けられないためです。
では、資金がない学生は起業を諦めなければならないのでしょうか?
その答えは「NO」で、学生でも資金調達できる方法はあります。
この記事では学生が資金調達する方法と、資金を借りてでも学生のうちに起業したいと思えるようなメリットについて解説します。
起業したい学生向けの資金調達方法7選
起業したい学生向けの資金調達方法は、次の7つです。
- アルバイトなどで自己資金を貯める
- ビジネスコンテストで賞金を獲得する
- 家族や知人から借りるもしくは贈与を受ける
- クラウドファンディングを活用する
- SNSを活用する
- 補助金や助成金をもらう
- ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から投資してもらう
では、それぞれについて解説します。
1.アルバイトなどで自己資金を貯める
学生起業のための資金調達として最も手軽なのが、アルバイトです。
ただし、アルバイトは短期間に多くのお金を稼げるわけではありません。
しかし、将来のためのコツコツど努力をする経験は、起業してからも役立ちます。
アルバイトの魅力は、返済の必要がない「自己資金」を貯められる点です。
自己資金を元手に起業をすれば、仮にうまくいかなかったとても債務を背負うことがありません。
アルバイトをするのであれば、自分がおこないたい事業と似ている企業で有給インターンシップをするのがおすすめです。
そうすることで、お金を貯められるだけではなく、起業するにあたって貴重な経験を積めます。
また自己資金を貯めることで、融資を受けやすくなります。
なぜなら、融資の上限額は「自己資金の〇倍」と決まっていることもあり、また審査においても「自己資金の額=事業への思いの強さ」とみなされることがあるためです。
2.ビジネスコンテストで賞金を獲得する
ビジネスコンテストとは、起業を志す方々が自身のビジネスアイデアをPRし合い、主催企業が優れたアイデアを出した方を表彰するイベントです。
ビジネスコンテストの中には賞金が出るものもあり、多くは10万円~100万円、中には1000万円以上ももらえるものもあります。
ビジネスコンテストに出場することによって、賞金を貰えるチャンスを得られるだけではなく、自身のビジネスアイデアを他者にわかりやすいようにブラッシュアップすることもできます。
仮に賞金をもらえなかったとしても、ビジネスコンテストに費やした時間や労力が無駄になるわけではありません。
なぜならより良い事業計画書を作れるようになったり、起業家や投資家などとの人脈を築ける機会が得られるためです。
ビジネスコンテストには多くの時間を費やすことになりますが、時間のある方は積極的に挑戦してみると良いでしょう。
3.家族や知人から借りるもしくは贈与を受ける
もし事業を応援してくれそうな家族や知人がいる場合は、資金を借りたり贈与を受けることも、資金調達の手段の選択肢として考えられます。
家族や知人から資金を借りるメリットは、金利や返済期間に融通を利かせられることです。
ただし親しい間柄とはいえ、返済が滞ると関係が悪くなったりトラブルに発展する恐れがあるため、きちんと契約書を取り交わしておきましょう。
応援しようとしてくれている好意を蔑ろにしてはいけません。
贈与を受ける場合は、もし贈与者の財務状況が安定していれば、自己資金として認められる可能性があります。
もし自己資金として認められれば、融資を受けやすくなるため、より大きな資金を調達できるようになります。
ただし年間の贈与額が110万円を超えた場合、贈与税が課せられてしまうため、そのことも頭に入れたうえでいくら贈与を受けるか決めましょう。
4.クラウドファンディングを活用する
クラウドファンディングとは、インターネット上で寄付を募る資金調達方法です。
近年は学生が起業する際の資金調達方法としても人気で、インターネット上で事業計画や内容を宣伝して共感が得られれば、寄付をしてもらえる可能性が出てきます。
仮に個々の出資額が大きなものでなかったとしても、多くの方々の共感を集めることで、多くの資金を手に入れられるかもしれません。
ただしクラウドファンディングでの資金調達には1ヵ月~2ヵ月程度の時間を要するため、すぐに資金が必要な場合には向いていません。
また、出資額が目標額に届かなかった場合は、出資者へ資金を全額返金する必要があります。
多くの方々の共感を得られるだけの魅力的な事業計画も必要となるため、返済不要な資金を手に入れられるチャンスがある一方で、難易度は決して低くありません。
5.SNSを活用する
SNSでも、資金調達を呼びかけられます。
費用はかかりませんし、高い拡散力によって多くの投資かの目に触れる機会もあります。
ただしSNSでは投資詐欺も横行しているため、相手の会社名や本名などの情報はなるべく得て、信用できる場合のみ出資をお願いしてみましょう。
6.補助金や助成金をもらう
国や自治体などの公的機関は、企業のための補助金や助成金制度を設けており、起業したい学生も利用できます。
補助金や助成金のメリットは、返済義務がない点です。
補助金や助成金にはさまざまなものがあるため、よく調べて自分に最適なものを見つけましょう。
一方で補助金や助成金をもらうためには、一定の条件を満たす必要があるため、受給は簡単ではありません。
また承認が下りたとしても、入金までの1年ほどの長い期間がかかったり、予定よりも少ない金額しか受給できない可能性があります。
そのため、補助金や助成金のみを当てにするのではなく、他の手段での資金調達も同時並行でおこなった方が良いです。
7.ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から投資してもらう
ベンチャーキャピタルとは、将来有望な企業に出資する投資会社のことで、エンジェル投資家とはベンチャーキャピタルの個人版のようなものです。
もし魅力的な事業計画書の提示ができれば、これらから資金調達できるかもしれません。
ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家のメリットは、経営に関してアドバイスを貰えることです。
ベンチャーキャピタルもエンジェル投資家もビジネスに関して豊富な実績を持っているため、有益なアドバイスが期待できます。
また、人脈形成にも一役買って出てくれます。
その一方でベンチャーキャピタルやエンジェル投資家には、出資比率が大きくなりすぎると、経営権が奪われてしまう恐れがあります。
会社経営のための資金調達をしたのに会社経営ができなくなっては、本末転倒です。
またSNSで出資を持ちかけられた場合は詐欺である可能性があるため、相手の身元が明らかになっている場合のみ出資を受けるようにしましょう。
学生のうちに起業する11個の強み
学生のうちに起業する強みは、次の11個です。
- 校舎を拠点にできる
- 失敗時のリスクが小さい
- 自由な時間が多い
- 学生向けサービスを展開しやすい
- 協力者を集めやすい
- 支援を受けやすい
- 小さく始めやすい
- 同世代へのリサーチがしやすい
- 低コストでビジネスを学べる
- スキルを副業に活用できる
- 人脈が広がる
では、それぞれについて解説します。
1.校舎を拠点にできる
起業をする場合は、事業用のパソコンや、起業メンバーと集まるための会議スペースが必要になります。
しかし学生は校舎を拠点にできるため、大学のパソコンや学生ラウンジを使えます。
そのため、起業に必要な費用を減らすことが可能です。
2.失敗時のリスクが小さい
学生は社会人とは異なり、起業失敗時のリスクが小さいです。
なぜなら企業に失敗しても新卒として就職できますし、起業した経験が就活時にアピール材料として生きるためためです。
失敗した時のセーフティーネットがあるため、路頭に迷うことになる可能性が低いことは学生起業の強みのひとつといえます。
3.自由な時間が多い
学生は社会人よりも自由な時間が多いです。
そのためよりビジネスに集中しやすく、短期間で多くの試行錯誤もできるため、軌道に乗るまでの期間が短くなります。
4.学生向けサービスを展開しやすい
学生は同年代のニーズをよく理解しているため、学生向けのサービスを展開しやすいです。
また学生のニーズを捉えているだけではなく、学内での宣伝や学園祭でのブース出展など、学生へのアプローチの機会が多いこともメリットです。
5.協力者を集めやすい
起業を成功させるためには、優秀な人材を確保することが重要ですが、その点でも学生は有利です。
大学には優秀かつ時間がある人が多く、また他の学部には自分が持っていないような知識を持っている学生がいるため、起業にとってプラスとなるメンバーを集めやすいです。
また学外だけではなく、インカレサークルに入ることでより多様な人材を集められます。
6.支援を受けやすい
学生ブランドを上手く活用することで、周りからの支援を受けやすくなります。
なぜなら学生が起業することには話題がありますし、出資者の中には起業家が学生であることを理由に資金のサポートをしてくれる方もいるためです。
また学生を対象とした支援プログラムもあるため、情報収集をしてみましょう。
7.小さく始めやすい
学生での企業は、コストを抑えて小さく始めやすいです。
なぜなら学内の施設を使えますし、学生同士でメンバーを集める場合は、初期の報酬が少なくても上手くいくことがあるためです。
また専門的な知識を持つ方からアドバイスを受けたい時でも、教授の力を借りることができます。
8.同世代へのリサーチがしやすい
学生ならではの人脈を生かすことで、同世代へのマーケティングリサーチがしやすくなります。
学内ならば費用もかかりませんし、サービスや商品を実際に使ってもらって声を集めることも簡単です。
また学校の許可がもらえれば、イベントなどを活用して大規模な調査をできることもあります。
9.低コストでビジネスを学べる
学生向けの起業家プログラムというものがあり、こちらは低コストでビジネスの基礎を学べます。
起業家と話す機会があるうえ、プログラムが大学の単位認定されることもあるため、非常にお得です。
10.スキルを副業に活用できる
大学生のうちに事業を安定させることで、そのまま専業にしても良いですし、就職して副業として続けることもできます。
将来の選択肢が増やせることは、大きなメリットです。
11.人脈が広がる
大学生ならではのフットワークを活用することで、さまざまな起業家と出会い、人脈を広げられます。
起業家としても、将来有望な若い方には興味を持つものです。
また同世代の高い志を持った仲間とも出会えるため、刺激になります。
学生起業で成功するための5つのコツ
学生起業で成功するためのコツは、次の5つです。
- インターンシップで学ぶ
- 小さく始める
- 人脈を広げる
- 計画や目標を具体的に立てる
- 学生ならではの強みを生かしたアイデアを出す
では、それぞれについて解説します。
1.インターンシップで学ぶ
インターンシップではビジネスについて学べるうえ、有給インターンシップでは事業資金も貯められるので一石二鳥です。
できれば自身が立ち上げようとしているビジネスと近い企業を選ぶと、より学べることは多くなります。
2.小さく始める
学生は社会人よりも資金調達がしにくいですが、その一方で時間があるため、短期間で試行錯誤を繰り返せるという強みがあります。
そのため、ビジネスはまず小さく始めて、手応えが掴めてきたら事業規模を大きくすると良いでしょう。
小さく始めることで、失敗したときの損害も抑えられます。
3.人脈を広げる
先述のとおり、学生は人脈を広げやすいという強みを持っています。
その強みを活かして、自分が苦手な分野をカバーしてくれる人材や、自分が苦しい時に支えてくれる人材を見つけましょう。
人脈を広げることで、自分一人では思い浮かばないような新たなアイデアが創出されるかもしれません。
4.計画や目標を具体的に立てる
起業前には、計画や目標を具体的に立てた方が良いです。
そうすることで必要なことや調達すべき資金の額、今後クリアしていくべき課題などが見えてきます。
5.学生ならではの強みを生かしたアイデアを出す
学生であれば、他の学生にアプローチして生の声を集めることが用意です。
その利点を生かして、学生ならではのアイデアを考えてみましょう。
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