フリーミアムとは何か?概要からメリットまで解説
事業を成功させるためには、自社のサービスや商品を改善していくことも大切ですが、どのビジネスモデルを実行していくかも重要です。 そこで近年注目を集めているのが「フリーミアム」と呼ばれるもの。フリーミアムは基本的に商品やサービスを無料で提供し、高度なプランを有料で提供することで収益を得るビジネスモデルとなっています。 この記事では、フリーミアムの概要から実施するメリットを解説するので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
フリーミアムとは
フリーミアムとは、「フリー(無料)」と「プレミアム(割増料金)」を掛け合わせた造語で、基本的なサービスを無料で提供し、高度なシステムや機能を利用できるプランを有料で用意することで、収益を獲得するビジネスモデルとなっています。 現在は導入している企業が多く、特にITツールで見かけることが多いです。 たとえば、チャットツールなどでは、基本的にソフトウェアのダウンロードやメッセージの送受信を無料で行えます。 しかし、「〇MB以上の通信をするならAプランへの加入が必要」「ログをテキストデータに変換するにはBプランへの加入が必要」など、プラスの機能を使うためには有料プランへの変更が必須です。 仕組み作りが比較的簡単で、今後も実施する企業が増えてくるでしょう。
フリーミアムを導入するメリット
フリーミアムを企業のビジネスモデルに導入することで、以下のようなメリットがあります。
- 新規顧客を獲得しやすい
- サービスや商品の改善がしやすい
- 顧客の購買欲を高めやすい
それぞれ解説します。
新規顧客を獲得しやすい
フリーミアムを導入することで、基本的なサービスや商品を無料で提供できるため、新規顧客を獲得しやすいです。 ほとんどの人は、気になっているサービスが無料で利用できたら手に取ってしまいますよね。 実際に使ってみて、便利だったり満足度の高いサービスだったら、よりサービスを使いやすくするため、有料のプランへの登録もそこまで抵抗なく行えるでしょう。
サービスや商品の改善がしやすい
フリーミアムを導入するメリットとして、サービスや商品の改善が行いやすい点があげられます。 無料でサービスを提供することにより、利用者を一気に増やすことが可能です。そのため、さまざまな改善に対する意見や、満足度の高い部分、課題点を発見することができます。 フィードバックを比較的簡単に集めることができるので、改善が行いやすい点はメリットです。しかし、品質の低さが目立つと、利用者が多い分、口コミで一気に広まってしまいます。 最低限、ユーザーが納得する品質を維持することは重要でしょう。
顧客の購買欲を高めやすい
フリーミアムを活用することで、顧客の利用ハードルが下がり、手に取ってもらえる機会を増やすことができます。 十分に機能を試してもらうことができるので、顧客が納得する品質を提供できれば、売上につなげることが可能です。
フリーミアムを導入するデメリット
フリーミアムを導入することで得られるメリットは多いですが、一方で、デメリットも存在します。
利益を出すまで時間がかかる
フリーミアムでは、商品やサービスを無料で提供することから始めます。そのため、初期段階の売上は低いです。 商品開発や仕組み作りでかかったコストを黒字化するまで、どう事業を運営していくか資金計画を立てておくことが大切でしょう。
運用が難しい
提供する商品やサービスの魅力が顧客に伝わらないと、有料プランに誘導することが難しく、売上につなげることができません。 まずは無料で利用できる機能の充実や仕組みの改善など、顧客のニーズを満たすことに力を入れていきましょう。
フリーミアムを成功させるための秘訣
フリーミアムは運用や実施が難しいですが、いくつかポイントがあります。企業や商品の特徴によって相性がありますが、参考程度にご覧ください。
全ての機能を体験できる無料トライアルを提供する
通常のフリーミアムでは、基本的なサービスを無料で提供します。そのため、有料にした時のメリットを感じにくくなり、見込み顧客を育成するのが難しい課題点がありました。 そこで、全ての機能を一定期間無料で利用できる「トライアル」を設ける方法があります。有料機能の利便性や必要性を実感してもらうことで、ユーザーを誘導することができるでしょう。
制限を設定する
フリーミアムを成功させるために、あえて機能に制限を設ける方法があります。 たとえば、「メッセージの送信料を〇〇件までにする」ことで、「どうせ利用しているから、有料プランに変更しよう」と考えている人にアクションを促すことが可能です。
フリーミアムの導入で新規顧客を獲得
この記事では、フリーミアムについて意味から導入するメリットを解説しました。 現在は利用している企業が多く、身近なサービスで経験したことがある人も多いでしょう。 ユーザー視点では、手軽にサービスを利用できる点でメリットがあり、企業視点では新規顧客の獲得につながるなど、さまざまな面で魅力があります。 少しでも気になっているのなら、試しに実施することをおすすめします。