オフショア開発の進め方の流れ・成功するためのポイントなどを解説
IT人材が不足している現在、対策手段のひとつとして人気のあるオフショア開発。 ただ、オフショア開発は国内の企業にシステム開発を依頼するのとでは勝手が異なるため、失敗しないためには事前に知識をつけておく必要があります。 そこでこの記事では、オフショア開発の進め方の流れや、成功するポイントなどを解説します。
オフショア開発とは海外の開発会社にシステム開発などを委託すること
まず、オフショア開発とは何かについて簡単に解説します。 オフショア開発とは、人件費が安い海外の開発会社や子会社に、システム・ソフトウェア・アプリなどの開発業務やシステムの運用・保守を委託することです。 オフショア開発によって、人件費の抑制や、IT人材不足の対策ができます。 オフショア開発の委託先の国としては、ベトナムやフィリピンなどのアジア圏が人気です。
オフショア開発でできること
オフショア開発では、システム開発はもちろんのこと、システムの運用や保守までできます。 そのため、システムの開発からその後のサポートまで一括しての依頼が可能です。 またそれ以外にも、データ入力やデータプロセッシング、HTMLコーディング などもできます。
オフショア開発の契約形態
オフショア開発の契約形態には、以下の3つがあります。
- ラボ型
- 請負型
- 仲介型
詳しくは以下の記事にて解説しておりますので、ぜひご覧ください。 参考記事:オフショア開発の会社【タイプ別にご紹介】
オフショア開発のメリット
オフショア開発には、人件費の削減や、技術力不足の解消などのメリットがあります。 詳しくは下記の記事にて解説しておりますので、ぜひご覧ください。 参考記事:オフショア開発がおすすめな理由とは?
オフショア開発の進め方の流れ
まず、オフショア開発の進め方の流れを一通り記載します。
- システム開発の目的を明確にする
- 要件定義を可能な限り自社でおこなう
- 数社に見積もりを出してもらう
- オフショア開発を依頼する企業を選ぶ
- 契約方式と開発方式を決める
- 契約内容を確認する
- システムの仕様書を作成して開発環境を整える
- 逐一システム開発状況を確認する
- 成果物の動作確認・修正をおこなう
では、それぞれのステップについて解説します。
1.システム開発の目的を明確にする
まずは、システム開発の目的を明確にしましょう。 なぜならシステム開発の目的を明確にしないと、委託先に意図が伝わらず、目的が達成されない可能性があるためです。 そのため、まずはシステム開発の目的を明確にし、委託先と認識を共有しましょう。
2.要件定義を可能な限り自社でおこなう
要件定義は、可能な限り自社でおこなった方がいいです。 なぜなら、要件定義が曖昧なまま委託すると、システム開発が失敗する可能性が高くなるためです。 ただし、要件定義の全てを自社でおこなうのは時間がかかりすぎるため、あくまで可能な限りに留めましょう。
3.数社に見積もりを出してもらう
見積もりは1社だけではなく、必ず複数社に出してもらってください。 できれば、開発国も複数候補を出した方がいいでしょう。 なぜなら、オフショア開発は開発国ごとに特徴やリスク、料金が異なるためです。 もちろん料金だけではなく、実績やサポート内容も考慮する必要があります。
4.オフショア開発を依頼する企業を選ぶ
数社見積もりを出し、充分に比較検討をした上で、オフショア開発を依頼する企業を選びましょう。 もし自社にオフショア開発に関するノウハウがなければ、仲介会社を利用するのも手です。
5.契約方式と開発方式を決める
契約方式は、先述のとおり3パターンあるため、どれかを選ぶことになります。 また、開発方式もウォーターフォールモデルやV字モデル、アジャイル開発などがあるため、比較検討してください。 参考記事:ウォーターフォール開発とアジャイル開発との違いを徹底解説 参考記事:システム開発のV字モデルとは?古いって本当?W字モデルとの違いは?
6.契約内容を確認する
契約内容は、きちんと確認しないとトラブルの原因となります。 例えば、思わぬかたちで追加料金が発生したり、修正対応も契約に含まれていると思ったら含まれていなかったりします。 このようなことがないよう、契約内容は面倒くさがらず入念に確認しましょう。
7.システムの仕様書を作成して開発環境を整える
システム開発作業の前に、仕様書を作成する必要があります。 そしてオフショア開発の場合、仕様書の翻訳もしなければなりません。 仕様書に不備があった場合、問題発生時に責任を相手に追及できなくなるため、要注意です。
8.逐一システム開発状況を確認する
オフショア開発では、システム開発の状況の管理を細かくおこなう必要があります。 なぜなら、依頼する国によっては、スケジュールや納期に対しての管理が甘い可能性があるためです。 日本の常識がそのまま海外に通用するわけではないため、国内の企業に依頼する際よりも、開発状況の管理には神経質にならなければいけません。
9.成果物の動作確認・修正をおこなう
製品が完成したら、不備がないか動作確認をおこないます。 そのうえで不備が見つかった場合は、修正を依頼します。 不備がなくなったら、これでシステム開発は完了です。 あとは契約内容によって、運用や保守まで担当してもらうかどうかが変わってきます。
オフショア開発で成功するための3つのポイント
オフショア開発で成功するためのポイントは、以下の3つです。
- 依頼先の企業の技術レベルを確認する
- 予算は余裕を持って立てる
- コミュニケーションをこまめにとる
では、それぞれについて解説します。
1.依頼先の企業の技術レベルを確認する
依頼先の企業を決める前に、まず技術レベルを確認しましょう。 なぜなら、依頼策の技術レベルが充分なものでなければ、システム開発の目的を達成できない可能性があるためです。 そのため、開発コストと同様に、技術レベルを比較検討することも大切です。
2.予算は余裕を持って立てる
予算はギリギリではなく、ある程度余裕を持たせましょう。 なぜならオフショア開発では、追加費用により想定していた予算を超える可能性があるためです。 例えば、コミュニケーションのための通訳費や、現地に足を運ぶ際の渡航費・宿泊費などの追加費用がかかることがあります。
3.コミュニケーションをこまめにとる
オフショア開発の場合は、特にコミュニケーションをこまめにとることが大切です。 コミュニケーションが不足していると、文化や政治の違いでプロジェクトがうまくいかない可能性があります。 また、重大なトラブルが発生しても、コミュニケーションが不足していては発見が困難です。 オフショア開発を依頼する際は、日本とは違う文化があるという前提を持って、コミュニケーションには気を遣ってください。
オフショア開発の注意点
オフショア開発は、メリットばかりではなく、注意点もあります。 例えば、開発工程を管理する時間と手間がかかったり、言語・文化の違いによって生産性が低下したりする可能性があります。 詳しくは下記の記事にて解説しておりますので、ぜひご覧ください。 参考記事:【良いことづくめではない?】オフショア開発の知られざるデメリットを解説
オフショア開発はAMELAにお任せください
AMELAは、ベトナムのオフショア開発企業です。 ベトナムのオフショア開発には、英語に強かったり、専門性の高いエンジニアが多かったりという魅力があります。 詳しくは下記の記事をご覧ください。 参考記事:ベトナムのオフショア開発|魅力や課題点を解説 もしご興味がございましたら、ぜひお問い合わせください。