オフショア開発とアウトソーシングは違うのか?違いや適した業務まとめ
オフショア開発は、今や多くの企業で採用されている効率的なシステム開発の方法です。
その一方で、
「アウトソーシング」
という言葉の意味と混同されがちです。
今回は、このオフショア開発とアウトソーシングの違いについて解説していきます。
オフショア開発とアウトソーシングの違い
オフショア開発とアウトソーシングの違いは
「海外に限定されているか否か」
の違いです。
アウトソーシングは、
「国内外問わず、自社の業務を社外に委託する」
ということです。
一方で、オフショア開発は
「海外に業務を委託する」
事です。
ですが、一般的には細かい違いも見られます。
例えば、オフショア開発は一般的に
「システム開発」「システム運用」
が行われます。
一方で、アウトソーシングというのは幅広く、開発や運用を委託することもありますが、
・サポートデスク
・コールセンター
・人事
・経理
など、各業務や部署単位で委託することが多いです。
専門性が無い(少ない)業務もアウトソーシングされることが多く、業務範囲が広いのが特徴です。
オフショア開発・アウトソーシングのメリット
では、オフショア開発やアウトソーシングをすることには、どのようなメリットが有るのでしょうか。
社内の人材がコア業務に注力できる
一般的に、業務は「重要な仕事」と「重要でない仕事」の両方を含みます。
重要な仕事とは、直接売上に繋がる様な活動が中心で、営業マンであれば商談などがそれに当たるでしょう。
重要でない仕事とは、それらのために必要な時間や、その他の雑務が含まれます。
営業マンであれば、クレーム対応や営業日報などがそれに当たるでしょう。
一般的に、重要な仕事は全体の2割程度で、それが売上の8割を作っているとも言われています。
この2割の重要な仕事に時間を割くためにも、オフショア開発やアウトソーシングが重要になります。
前述のクレーム対応であれば、コールセンターをアウトソーシングして、業務に邪魔が入らないようにするのも、1つの方法でしょう。
また、営業日報のように本人が作成しなければいけないものであっても、その日報の入力を簡単にしたり、選択式にするなど、開発を委託して時間を短縮する方法もあります。
足りない人材を補填することが出来る
次に、アウトソーシングを活用することで、自社に足りない人材を補填することが可能です。
例えば、多くの企業が人事や経理には、人員を割こうとしません。
通常、1~2人で仕事を回す事が多いです。
この状況で、急に人が辞めてしまったら。
業務が回らなくなる可能性があるでしょう。
こういった急な人員の変動に対して、アウトソーシングを活用することで、早急に補填することが可能です。
特に、経理のような
「ある程度の仕事は、法律で決められているのでどの会社でも変わらない」
というような場合には、特にアウトソーシングが適任であると考えられます。
教育なく一定以上の水準の人材を得られる
オフショア開発・アウトソーシングの両方に言えることですが、
「人材を他社が教育してくれている」
というのが大きなメリットです。
例えば自社でシステム開発を新規に行う際には、経験者のエンジニアを採用するか、未経験のエンジニアを採用して育てる必要があります。
これには、時間もお金も労力もかかります。
更に、その人がある程度育ってきたタイミングで辞めてしまうリスクなどもあるでしょう。
しかし、オフショア開発やアウトソーシングを活用することで、そういった育成の費用や時間が必要ありません。
もちろん、予算によっては実務未経験のエンジニアを採用するしか選択肢が無い事もあるでしょうが、それでも自社で1から準備するよりも簡単である可能性があります。
スケーラビリティが可能
オフショア開発でも、アウトソーシングでも、
「簡単にスケーラビリティができる」
というのは、大きなメリットです。
例えば、社内でエンジニアを採用してしまうと、その人の給料は毎月かかってきます。
そのため、常に何かしらの仕事を依頼する必要があります。
一方で、オフショア開発を始め、アウトソーシングであれば、
1月:3人
2月:4人
3月:3人
4月:3人
5月:0人
6月:0人
7月:6人
8月:6人
9月:6人
のように、月単位(場合によっては日単位)で人員を臨機応変に配置することができます。
そのため、繁忙期や閑散期がはっきり分かれる場合の様に、変化が激しい業界でも必要最小限のコストでビジネスが展開できるのです。
オフショア開発とアウトソーシングどちらが良い?
では、オフショア開発とアウトソーシングでは、それぞれどのような業務を委託するのが適しているのでしょうか。
オフショア開発に適した業務
オフショア開発に適している業務としては、システム開発もそうですが
「バックオフィス業務」
の委託が非常に向いています。
特に業務システムで、24時間稼働が必要な場合には、日本人エンジニアに管理を任せると金額が非常に高くなってしまいます。
一方で、海外の場合には、人件費そのものが安い事に加えて、複数の国で時差を利用しながら24時間の業務を全て日勤で行うことも可能です。
また、技術があれば誰でも業務の品質が変わらないようなバックオフィス業務の場合には、オフショアで問題になる「言語の壁」のリスクも低減します。
例えば、夜間バッチでエラーが発生した時に、適切なリカバリ処理をしてJP1のジョブを再実行する・・・というような業務であれば、
・設計書をしっかりと作る
・マニュアルをしっかりと作る
事で、誰でも運用が可能になります。
こういった業務は、オフショア開発に向いていると言えます。
アウトソーシングに適した業務
アウトソーシングでは、一般的に業務単位での委託が多く、コールセンターや給与計算などの定型業務が適しています。
特に、
「毎回同じ手順で出来るが、作業量が多い」
様な場合や単純作業の場合には、自社のリソースを割くよりも、他社のリソースを活用する方が効率的であると言えます。
他にも
「直接ユーザーとやり取りをして、顧客満足度に影響がある」
コールセンターやサポートデスクに関しては、専門のアウトソーシング会社を利用することで、きちんと教育された人材を配置することが可能です。
各社毎に、自社の売りにしているポイントが違うため、自社業務に必要なサービスが存在するアウトソーシング会社に依頼することが重要でしょう。
業務の効率化はAMELAに
今回は、アウトソーシングとオフショア開発の違いについて見てきました。
アウトソーシングは、ビジネスの最適化・業務の効率化をする上でも、非常に重要です。
また、アウトソーシングは業務自体を他社に委託するものでしたが、反対に自社に必要な人材を派遣してもらうという選択もあります。
AMELAでは、業務システムの開発に加えて、スキルのあるIT人材派遣も行っています。
組織の体制を整える上でも、こういった人材派遣を活用することや、システム開発を行う事は非常に重要です。
是非一度、今のビジネス課題をご相談いただければと思います。