話題のAI議事録って本当に使えるの?上手く利用するための方法と利用の注意点
現在、AI議事録が非常に人気を集めています。
その理由は、
・議事録を取ることに時間を使うよりも、生産性を高めたい
・自動で議事録を作成して、修正だけにしたい
・人間が議事録を作成するよりも精度が高い
などの理由です。
しかし、一方で
「本当に業務が効率化するのか」
「結局誤字脱字の修正に時間がかかりそう」
「費用対効果は悪そう」
など、導入に踏み切れていない企業様も多いのではないでしょうか。
今回は、AI議事録を使いこなすための方法や、注意点についてお話していきます。
導入を検討しているお客様にとっては、検討の可否を決める重要な情報になる可能性がありますので、最後までしっかりご確認いただければと思います。
今話題のAI議事録!文字起こしの精度は?料金は?
まず初めに、現在のAI議事録における精度や料金についてお話していきます。
AI議事録の最も基本的な機能は
「会議音声をテキスト化すること」
です。
この機能に加えて各社様々な機能追加をしていますが、基本となるこの文字起こしの機能の精度が最も重要であると考えられます。
単に精度と言っても、大きく分けると
・音声をきちんと認識する精度
・認識した音声を文脈に沿って誤字脱字が無い形で変換する精度
の2つの種類があります。
それぞれのサービスやアプリで精度は異なりますが、現状では概ね8~9割程度の精度があると言われています。
ただ、あくまでも試験段階でそのくらいの精度が担保できている・・・という話ですが、当然話す人の滑舌の良さにも影響されますし、雑音が多いところでの通話の場合には精度が落ちる可能性があります。
また、料金に関しては、
・月額料金のみ
・買い切り
・要相談
のように、サービスがまだ新しいだけに、その料金体系も様々です。
中には、「月に◯時間までしか使えない」というような制約があるサービスも存在します。
一般的な料金としては、月3万円前後という所が多いです。
(オプションで課金があるケースも見られます)
AI議事録を上手く利用する方法
では、このAI議事録をビジネスに上手く活用するためには、どのような取り組みが必要なのでしょうか。
毎回全ての議事録を取る
議事録は、会議単体で完結する場合もありますが、一般的には過去の会議からの関連性があります。
前回話した内容を、参加者全員が理解している前提で会議が進むことが多く、
「毎回議事録を取る」
ということは、想像以上に重要なことです。
特に、各回で参加者が違う場合などでは、会議の重要人物がそれらの内容をきちんと把握しておく必要があります。
重要な箇所を強調する話し方を意識する
AI議事録で自動的にテキスト化されるとしても、後からその部分を探すのは大変なものです。
そこで、会議の際に重要なポイントでは、
「ここが重要なのですが」
などのように、前置きをする癖をつけておけば、後から検索するのが楽になります。
また、普段使わない専門用語が出た様な場合に、
「〇〇という意味で合っていますか?」
などのように、質問を入れることで、普段使う言葉で探せば見つかる様に出来ます。
この様に、後から見返す前提で話すと、議事録の活用がしやすくなります。
環境を整える
AI議事録は、録音環境などでその精度が変わるおそれがあります。
そのため、会議の際にはできるだけ静かな会議室などの環境で利用し、参加メンバーと録音デバイスの距離も調整することで、文字起こしの精度を上げられる可能性があります。
最終的には自分で内容をまとめる
議事録を取る際には、AI議事録に任せるだけではなく、最終的に自分で内容をまとめることも重要です。
AI議事録は、製品によっては
「テキスト化するだけ」
というケースも有り、特に金額が安い製品を導入する際には、それ以上の機能が無い可能性があります。
また、サービスによっては
「過去の内容との関連性を紐づけられない」
というケースもありますので、このあたりは最終的に自分でまとめる必要があります。
特にまとめておきたい内容としては
「TODOリスト」
と
「未解決課題」
です。
会議の中では、こういった話が出てきますが、これらの項目は会議内だけではなく、最終的に解決していく必要があります。
しかし、現在のAI議事録では、これらのTODOリストや未解決の課題を抽出することが出来ないものが多く、自分でまとめておく必要性があるのです。
補足資料や参考URLを貼って情報を足す
AI議事録では、テキストでの作成が基本です。
ここに、補足資料の保管場所や参考になるURLの情報を加えることで、後から見たときに迷わなくて済みます。
どうしても議事録は
「作成する瞬間」
が注視されがちで、それを後になってから活用することの重要性を感じられていない人も多いです。
後から見て情報が不足していないようにしておくのが、議事録を活かすためのポイントなのです。
必要な場合は別途資料を作る
前述したTODOリストや未解決課題の一覧などは、議事録とは別の資料として作成するのがおすすめです。
議事録は議事録の用途が、それ以外の資料はそれぞれに合った用途があります。
資料が増えることを嫌い、色々な資料を1つにまとめてしまう人もいますが、目的別に資料を作成することで
・利用者が明確になる
・目的が明確になる
ため、最終的には別々の資料として管理する方がメリットは多いです。
利用前に知りたい!AI議事録を利用する際の注意点
さて、続いてAI議事録を利用する前に注意しておきたいポイントをまとめます。
最大利用時間(連続利用可能時間)
AI議事録には、最大利用時間があるものがあります。
例えば、連続利用が2時間の場合、長めの会議の場合には、一度停止して再度スタートさせる必要があります。
場合によっては、会議の途中で知らない間に停止してしまい、会議の後半が記録できていない・・・なども考えられます。
これを避けるためにも、できるだけ連続利用可能時間が長いものを選ぶ必要があります。
また、場合によってはソフトではなく、マイクなどが内蔵されたデバイスの導入を検討することもあるでしょう。
その場合は、バッテリーの駆動時間なども意識しておきましょう。
利用料金
次に、利用料金もしっかりと検討する必要があります。
AI議事録は、あくまでも
「業務の効率化や記録のため」
に利用しているものです。
それ自体がサービスや製品としてお金を生んでくれるものではないので、コストは必要最低限にしておく方が良いでしょう。
前述したように、料金は月額制のものや、買い切りタイプのものなど、色々なものがあります。
必要な機能をきちんと把握した上で
「それを満たしており、且つ費用対効果が高いもの」
を選択しましょう。
文字起こしの精度
次に、文字起こしの精度です。
試せるようであれば
・実際に会議室程度の騒音
・利用頻度が多いユーザー
などで試してみるのが良いでしょう。
それが難しい場合には、複数のAI議事録を扱うベンダーに話を聞いてみるのが良いでしょう。
部分的な録音データの再生が可能か
AI議事録では、一般的に会議自体の音声も保存されます。
この会議録音を、文字起こしした文章から部分的に音声を再生する機能を備えたものがあります。
この機能は、一般的に議事録を利用する際によく使う機能であり、且つ誤字脱字のチェックなどでも多用できるため、できればこの機能を持ったAI議事録の導入を検討するべきでしょう。
後から記録を編集できるか
次に、後から議事録を編集できるのかも、重要な要素です。
文字起こしした文章をそのまま編集できれば良いですが、一度議事録をダウンロードして編集しなければいけない可能性もあるので、編集の際の仕様を確認しておくと良いでしょう。
スマホとPCの両方で利用できるか
次に、利用できるデバイスにも注意しておきたいです。
通常はPCで利用することの方が多いかもしれませんが、それを移動中などにスマホで確認できれば、作業効率は上がります。
また、それをするために、手動でクラウドストレージなどにアップロードが必要な場合には、作業効率が落ちてしまう可能性があります。
普段利用するツールとの連携がしやすいか
現在、AI議事録も様々な種類があり、色々な会社が作っています。
そのため、会社によってツールとの連携がし易いものと、そうでないものが存在します。
例えば、マイクロソフトのTeamsの場合、オンライン会議で録画と同時に文字起こしもしてくれます。
そのため、別のソフトを入れるなどの必要がなく、使い勝手は良いです。
一方で、機能としてはそれほど充実していません。
この使い勝手や機能のバランスを考えて導入を検討するべきでしょう。
コピペしやすい仕様か
議事録を作成した後、それを別の資料にコピペしたり、チャットで重要な部分だけを改めて共有したりすることもあるでしょう。
そういったときに、意外と「コピペの仕様」というのは、作業効率に大きく影響します。
例えば、一人分の1回の発言を、ワンクリックでコピーできるのか、それとも自分でドラッグして範囲を指定しなければいけないのか。
作業としては数秒の違いでも、何度も行うことで、作業効率が大きく変わってきます。
AI議事録の導入はAMELAに
今回は、AI議事録の効率的な利用方法や注意点についてまとめてきました。
オンライン会議が当たり前になってきた今の時代では、会議のためにわざわざ相手先の会社に出向く必要性がなくなったため、会議のハードルが下がったという意見も耳にします。
そのため、AI議事録は今後更に需要が高まると考えられます。
作業の効率化に加えて、AI議事録を対ユーザーに利用することで、顧客の声を自動的に集積・解析することで、ビジネスに活かすことも出来るため、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
AMELAでは、専任のITコンサルタントが御社の状況にあったご提案をさせていただきます。
今困っている課題や、時間がかかっている業務など、気軽にご相談いただければと思います。