プロキシとは|利用するメリット・デメリットから注意点をご紹介

インターネットに関係する仕事をしている人なら、「プロキシ」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。 このプロキシというものは、実はインターネットを利用するうえで非常に重要な役割を持っているものなのです。 この記事では、プロキシとは何かよく理解していない方に向けて、プロキシの概要から仕組みなどを詳しくご紹介していきます。 気になっていた方はぜひ参考にしてください。

プロキシとは

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プロキシとは、企業で使用しているインターネットの内部と外部をつなぐ機能をもったサーバーです。 プロキシという名前は、英語の「Proxy(代理)」からきた言葉で、文字通り企業とインターネットの間の通信を代理する役割を持ちます。 企業のネットワークとインターネットの出入り口をプロキシサーバー経由に限定することで、外部からの不正アクセスに対応できたり、内部から怪しいサイトへのアクセスを制限するなど、トラブル防止が可能です。 また、プロキシサーバーには一時的にデータを蓄える機能が備わっており、他のコンピューターからの要求も素早く返すことが可能になります。 たとえば、誰かが「サイトA」にアクセスすれば、そのページデータをプロキシサーバー経由で閲覧できるので、アクセス時間の短縮を期待できます。

プロキシを利用したアクセスの流れ

プロキシを利用してインターネットへのアクセスを実行すると、以下のような流れになります。 1.内部のクライアント(コンピューター)からリクエストを送信2.プロキシサーバーを経由して目的のサイトにリクエストを送信3.サイトからリクエストに対する回答をプロキシサーバーが受信4.プロキシサーバーからクライアントへ回答を送信5.クライアントがサイトを閲覧 イメージ例をあげると、まずはクライアント(たとえば、会社のパソコン)から「株式会社A」のサイトのリンクをクリックしたとします。 アクセスのリクエストがプロキシサーバーに送信され、さらにプロキシサーバーから”「株式会社A」のサイトを見たい”といったリクエストを「株式会社A」のサイトを管理しているサーバーに送信、その後サイトの閲覧を許可する回答がプロキシサーバーに届いたら、クライアントにページを送信して、クライアントがサイトを閲覧できる。 具体的には、このような仕組みになっています。

プロキシを利用するメリット・デメリットとは

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ここでは、プロキシを利用するメリットとデメリットを解説していきます。 良い点と悪い点を理解することで、自社に導入すべきか判断できるでしょう。

メリット① ネットワークやサーバーの負担を軽減

メリットの一つ目は、ネットワークやサーバーの負担を軽減できる点です。 通常、ネットワークはアップロードとダウンロードを行うための回線が一方通行の状態になっています。 そのため、複数の端末で同時にアクセスすると、サーバーにかなりの負担がかかってしまうのです。 そのような負担を解消してくれるのがプロキシサーバー。 アップロードやダウンロードでデータの送受信を行う際、プロキシサーバーに一旦キャッシュという形で保管してくれるため、一方通行の道でも順番に処理できるようになり、通信がスムーズになります

メリット② WEBサイトの表示速度を改善

二つ目は、先ほど説明したキャッシュによる保管機能でWEBサイトの表示速度を高速化できる点です。 一度アクセスしたWEBサイトなら、他のコンピューターがアクセスする際はキャッシュを元にアクセスができるため、通常よりも早くサイトを表示することができます。

メリット③ 匿名性の確保

三つ目は、匿名性を確保できる点です。 プロキシの特徴として、インターネットへアクセスの際はプロキシサーバーのIPアドレスが送信されるため、ユーザーが使用しているパソコンの固有情報が匿名になるものがあります。 パソコン自体のIPアドレスを隠せるため、直接的な情報漏洩などを防ぐことが可能です。

※接続履歴が公開されてしまう点はデメリット

プロキシを利用するデメリットとしては、接続履歴が閲覧されてしまうリスクです。 プロキシが持っているログやキャッシュはサイバー攻撃の対象にされやすく、厳重にセキュリティ対策を実施していないと、さまざまな情報が抜き取られる可能性があるでしょう。 残されたログからキャッシュIDを知られてしまい、「セッションハイジャック」による被害を受けるケースもあるので注意です。

プロキシの導入でWEBサイトの利便性を向上させる

この記事では、プロキシとは何か概要から仕組み、メリット・デメリットなどをご紹介しました。 WEBサイトの表示を高速化するなど便利な一面もありますが、サイバー攻撃の対象になるデータが増えてしまうことにより、セキュリティリスクが増えてしまうといったデメリットもあります。 導入を検討している方は、セキュリティ対策から運用方法など詳細に決めておくことで、スムーズな導入を実現できるでしょう。 ぜひ本記事を繰り返し読み、知識を深めてください。