レガシーERPの移行を成功させる4つのポイント

多くの企業で利用されているEPR(Enterprise Resource Plannin)ですが、時代とともにシステムや機能が古くなっており、レガシーEPRの課題を抱えている企業も多いでしょう。 そういった背景からEPRの移行を検討する企業も増えていますが、今ではクラウド型のEPRが提供されていたり、EPR市場の変化など、新しいEPRに移行するハードルが高くなっています。 そこで今回は、新しいEPRに移行する際のポイントをご紹介していこうと思います。気になっている方はぜひ参考にしてください。

そもそもレガシーEPRとは

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日本の企業でEPRが積極的に導入され始めたのは2000年代に入ってからです。 それまで利用されてきた基幹システムと比較して、EPRには以下のような特徴がありました。
・複数の部門、領域にわたって構築されている統合型基幹システム
・パッケージソフトウェア型のサービス
2000年代以前はオフィスコンピューターや汎用機などコストの高いシステムが多く利用されていましたが、EPRの登場により安価なシステムを利用できるようになったのです。 当時のEPRは標準搭載の機能が少なくシンプルな設計だったため、導入後に自社内でプログラムをカスタマイズし、機能を追加して利用するスタイルが一般的でした。 しかし、このように後からアドオンとカスタマイズを行うEPRシステムは、構造の肥大化や複雑化を引き起こし、市場の変化や事業の方向性に対応できない状態になり、ビジネスの妨げになる問題がでてきました。 こうしたことから、企業は古くなったEPR(レガシーEPR)を負の遺産とし、新しいシステムに移行する動きが強まったのです。

レガシーEPRを移行する時のポイント

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上記でも説明したように、レガシーEPRを刷新しようとする動きが強まっていますが、新しいシステムに移行するのはそう簡単なことではありません。 環境構築からデータの移行・統合など、注意するべきポイントはいくつかあります。 そこでこの章では、レガシーEPRを移行する時のポイントを4つにまとめてご紹介するので、気になっている方は参考にしてください。

レガシーEPRの問題点を明らかにする

まず初めに、現在使用しているレガシーEPRの問題点を明らかにしましょう。 「構造が複雑化している」「運用コストが高い」「求めている機能の追加ができない」など、いくつか問題点をあげることで、新しく導入するEPRの判断基準を作ることができます。 最初は無駄な要素を追加せず、かといって必要な機能が足りないのはよくありません。 適切な機能のあるEPRを導入するためにも、レガシーEPRの分析をしっかり行いましょう。

グループ全体で使用する機能や情報を統一する

従来のレガシーEPRでは、グループの拡張や事業の新設などで、新しい機能を追加しながらシステムのアップデートを行っていました。 しかし、それによってシステムの構造は複雑化し、徐々に運用コストの増加が目立っているのです。 そのため、新しいEPRに移行する際は、最初からグループ間で使用する機能をピックアップし、拡張コストの削減や全体の情報統一を目指すことが大切です。 企業全体でデータを統一できれば、必要な情報にすぐさまアクセスすることが可能で、貴重なビジネスチャンスを逃すことも少なくなるでしょう。 また、運用・管理も手軽になり、さまざまな面でコスト削減を期待できると思います。

クラウド型のEPRを利用する

レガシーEPRから移行する際は、クラウド型のシステムに移行することをおすすめします。 理由としては、クラウド型の場合、データへのアクセスが容易になるのと物理的なサーバーを購入する必要がなくなり、大幅なコスト削減につながるからです。 また、データ容量の拡張も比較的簡単で、企業が成長するのに合わせてEPRを改善できるメリットがあります。 互換性のあるシステムなら、自動でデータの移行と統合を進めてくれるサービスも提供されているので、企業のスタイルに合わせてEPRを選択しましょう。

グローバル対応をしているEPRの導入

もし、あなたの企業がグローバル化・グローバル展開を視野に入れているなら、海外拠点にも対応できるEPRを選択した方が良いでしょう。 機能やカスタマイズはあくまで日本企業ベースになっていることが多く、海外での利用ができないケースがあります。 「海外支店とのデータ連携ができず、マーケティング活動に活かすことができない」など、さまざまな問題に発展する可能性もあるので、グローバル展開を目指しているなら、グローバルに対応できるEPRを選択することをおすすめします。

レガシーEPRを見直し新しいシステムに移行する

この記事では、レガシーEPRを移行する際のポイントを4つご紹介しました。 「グローバルに対応できる機能」や「グループ全体の統一を目指せる機能」も十分大切ですが、まずは現在使用しているレガシーEPRの問題点をあげることが、EPRの移行を成功させる大事なポイントです。 この記事でご紹介したポイントを参考に、ぜひ自社のレガシーEPRを見直してみましょう。