テレワークにVPNは必要なのか?導入するメリット・デメリットを解説

テレワークを効果的に導入するためには組織ごとにルールを設けることが重要です。その中でもよく耳にするセキュリティルールとして「VPN」があります。しかし、多くの社員はVPNについて理解していないケースがほとんどで、何となく使用している企業が多いでしょう。 この記事では、VPNとは何か概要から、組織に導入するメリット・デメリットまで詳しく解説します。テレワークの導入を進めている方はぜひ参考にしてください。

VPNとは

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VPN(Virtual Private Network)とは、インターネット上に仮想専用線を設定することで、特定のユーザーのみが利用できる専用ネットワークを作ることを意味します。専用のネットワークを確立することで、外部からの侵入や攻撃を防ぐことができ、テレワーク時のセキュリティ対策を行えます。 特にテレワークではカフェなどの公共施設のネットワークを利用する人が多く、情報漏洩やサイバー攻撃に対象になりやすいです。その点、VPNを利用することで社内のユーザーのみが利用できるインターネット空間が作られ、テレワーク時の安全性を確保することができます。

テレワークでVPNを導入するメリット

主にセキュリティ対策として有効なVPNですが、実際にどのようなメリットがあるのか知らない方も多いでしょう。ここでは、VPNを導入するメリットをいくつか解説するので、参考程度にご覧ください。

会社外からでも社内ネットワークにアクセスできる

テレワークを行うときの課題点として、会社内のネットワークにアクセスできないことがあげられます。特に、社内専用のデバイスを使用している場合、自宅のパソコンからアクセスすることができず、仮にアクセス制限を緩めた場合、情報漏洩といった別の問題が発生する可能性があります。 社用パソコンを各自に貸し出す手法もありますが、コストや管理体制を整えるなど、手間がかかるでしょう。そこでVPNの導入です。VPNを設定することで、事前に登録した特定のユーザー(社員)のみが利用できるネットワークを用意できます。そのため、社外にいても社員は自社ネットワークにアクセスすることができ、問題なく業務を行うことが可能です。 セキュリティ対策も厳重にできるので、安全にテレワークを実施できる点はメリットになるでしょう。

通信内容の暗号化によりセキュリティが向上する

VPNを設定することで、業務上で行われた通信内容の暗号化を実現することができます。つまり、第三者から通信内容を特定されることがないため、情報漏洩防止として役立ちます。 また、トンネリング機能(別のサーバーなどを経由しない方法)により、カフェや出先から会社のサーバーに直接接続することが可能です。快適なパソコン作業ができるため、テレワークの効率化に繋げることができるでしょう。

デバイスの対応範囲が広い

テレワークでは、パソコンだけでなくiPadやスマートフォンを活用することも多いでしょう。今までは、各デバイスの管理は高度な技術が必要で実現できていませんでしたが、現在はVPN接続により、さまざまなデバイスの使用ができるようになりました。 外出先や営業先からでも色んなデバイスからインターネットにアクセスできるため、作業効率の改善・向上など、多くのメリットがあるでしょう。

テレワークでVPNを導入するデメリット

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導入することでさまざまなメリットがあるVPNですが、一方でデメリットも存在します。以下でそれぞれ解説するので、メリットと合わせて理解しましょう。

通信速度が低下する

VPNを利用することで、通信速度が低下する可能性があります。VPNでは会社のサーバーとは別に、特定のサーバーを経由する必要があるため、接続に時間がかかります。 また、海外のVPNサーバーを利用する場合、国内のVPNサーバーよりも通信速度が遅くなるため、この点を考慮した運用を検討することをおすすめします。

人為的ミスは対応できない

VPNを利用することで、第三者からのサイバー攻撃を防ぐことができますが、完ぺきではありません。特に、人為的なミス(社員の管理不足など)は防ぐことができないので、社内での情報管理ルールは徹底して行うようにしましょう。

導入コストがかかる

VPNの導入で多くのメリットを得ることができますが、その分導入コストはかかります。現在は種類が豊富なので、無料で利用できるVPNもありますが、セキュリティ機能もそれなりです。 テレワークの導入を慎重に行いたい場合は、有料のVPNを利用すると良いでしょう。ただ、料金はオプションによって変化しますが基本的に高いです。会社としてどの程度の予算が用意できるか把握し、自社に適したVPNを選択するようにしましょう。

テレワークを実施するならVPNの活用がおすすめ

この記事では、テレワークの導入に役立つVPNの概要と利用するメリット・デメリットを解説しました。 VPNを導入することで、テレワーク時のセキュリティ対策を行える点や、社内ネットワークへのアクセスのしやすさを実現するなど、多くのメリットがあります。 しかし、導入コストがかかる点や通信速度の低下など、考えなければいけない課題もあるので、導入時はその点をどうするかしっかり検討するようにしましょう。