不正を防げる?GPS打刻による勤怠管理のメリットと注意点

勤怠管理システムを利用している会社は多いと思います。 ですが、折角の勤怠管理システムも 「その情報は本当に正しいのか」 と聞かれると迷うケースも有るのではないでしょうか。 「直行直帰の社員が本当に時間通りに出勤しているのだろうか」 ほとんどの会社にいるであろう、営業マンは特にこう思われるのも仕方ない部分はあるでしょう。 今回は、そんな勤怠管理の信憑性を高めるためのアイデアとして 「GPS打刻」 について見ていきたいと思います。

GPS打刻とは

GPS打刻とは

GPS打刻とは では、GPS打刻システムとはどのようなものなのでしょうか。

スマホやタブレットの位置情報を元に打刻が可能

スマホやタブレットには、位置情報を取得する機能があることは、ご存知だと思います。 このGPSによる現在位置を打刻情報とともに保存することが出来るのが、GPS打刻になります。 最近は、様々なアプリで位置情報を活用しています。 例えば、ゲームであればポケモンGOなどは、リアルな地図をゲーム内に落とし込んで楽しめます。 この様に、勤怠アプリを用意して、そのアプリに対して位置情報の提供を許可することで、簡単に位置情報を勤怠情報として共有することが出来ます。

利用に向いている業種

GPSによる打刻が重要になってくる職種としては、 「打刻のタイミングで出社しない職種」 になります。 そのため、 ・営業 ・出張派遣サービス ・派遣社員 ・配送員 ・店舗へ派遣されての販売 などが考えられます。 特に、アルバイトや社員を一人でどこかに行かせる場合などは、上長の管理が難しくなりますので、そういった仕事内容には向いていると考えられます。 また、最近はコロナの影響でテレワークも盛んになってきましたが、多種多様な働き方が求められる現代だからこそ、どのような働き方にも対応できるGPS打刻は、これからの時代重要になってくるでしょう。

GPS打刻のメリット

GPS打刻のメリット

GPS打刻のメリット では、GPS打刻にはどのようなメリットが有るのでしょうか。

正確で客観的な情報を記録できる

GPS打刻にすることで、不正が起きない様になるのが最も大きなメリットでしょう。 例えば、普通のWEB勤怠管理の場合は、9時出勤で取引先店舗に入って販売を行う仕事だった時に、家で出勤ボタンを押して9時半に出勤する・・・ということも可能です。 反対に、勤務終了時間より1時間程度早く抜け出して、家で退勤ボタンを押す。 このような事が日常的に行われた場合、時給1000円だったとしても、月に数万円/人の損失になります。 これらの不正が防げるというのは非常に大きなメリットでしょう。 また、位置情報を送っているという意識が社員にあれば、不正をしようとする人自体がいなくなる可能性も高いと考えられます。

帰社などの手間が省ける

会社によっては、現在WEB勤怠を利用しておらず、社内のネットワークに繋がっているPCからのみ出退勤が出来るシステムを利用しているところもあるでしょう。 その場合、営業マンなども一度会社に戻ってきて退勤をする・・・というケースも有るのではないかと思います。 しかし、その場合18時に勤務が終わるとして、取引先を出たのが18時。 会社までは1時間かかる・・・といったケースなどに不要な残業代が発生する可能性があります。 そうならないためにも、WEB勤怠は重要になってくるのです。

計算が楽になる

勤怠情報を自動的にデータベース管理を行うことで、給与計算等が楽になります。 もちろん、そのデータをどの程度自動的に計算してくれるのかは、その勤怠システムによりますし、社内の給与のルールや福利厚生などが複雑な会社は、標準的なシステムでは対応していない可能性もあります。 ですが、少なくともある程度計算がしやすいようにデータを加工するなど、手間が省けるでしょう。

GPS打刻導入の注意点

GPS打刻導入の注意点

GPS打刻導入の注意点 GPS打刻を導入する際には、いくつかの注意点があります。

社員への配慮は最重要!「監視」をイメージさせない

社員は、「監視されている」と強く感じると息苦しさを感じる可能性があります。 「会社が給料を出しているのだから当然だ」 と考えている経営者も多いと思いますが、そうであったとしても 「気持ちよく働いてくれる方が生産性が上がる」 というのも事実でしょう。 監視されていると感じているとモチベーションが上がらない人も多いため、 「常に位置情報を確認している」 と思われるよりは 「出退勤時のみ確認している」 と思われる方が良いでしょう。 もちろん、仕事を途中で抜け出してサボる社員がいる・・・ 等の場合は、日中ランダムに位置情報を取得するなど、臨機応変に対応する必要があるでしょう。

データを集計・監視するためのロジックをシステム化しておく

GPS打刻にて、正確な位置情報が記録されたとします。 しかし、その位置情報が本当に「本来いるべき場所か」をチェックする必要があるでしょう。 万が一、誰かが悪意を持って 「取引先以外の場所から打刻をしたけど、会社から何も言われない」 となれば、会社をサボっていても大丈夫と思われる可能性があります。 恐らく、多くの人が 「これだけの社員の出退勤情報をいちいちチェックなんてしてないだろう」 と考えるかと思います。 実際、チェックに人員を割くような事はおすすめできません。 そのため、監視用のシステムを用意する事が重要ではないでしょうか。 打刻漏れなどの対策としては、専用アプリであれば通知をするなどが出来るでしょうし、GPSの位置情報に関しても、事前に出勤予定場所(例えば取引先の住所)を入力しておいて、その場所から半径何km以上の誤差があれば担当者に伝える・・・など。 既製品のGPS打刻システムでは対応しきれていない仕組みもあるでしょうが、その場合には別途システム開発などで補うことをおすすめします。

ルールを明確にしておく

運用に際して、しっかりとしたルールを決めておくことも非常に重要です。 例えば 「18時に業務時間終了で、17時半に取引先を出て会社に戻ると18時半になる」 といったケース。 会社によっては、一度会社に戻ってくる決まりのところもあるでしょうが、直帰している人も多いのではないでしょうか。 取引先を出たタイミングで打刻をすれば、1時間業務時間が少なくなりますし、会社に戻ってきて打刻するのは無駄な移動時間と交通費がかかりますし、家に戻って打刻をすると位置情報が不正になる。 このような場合にどうするのか。 ・家からの退勤を認めるのか ・取引先の近くのカフェで定時まで仕事をすることを義務付けるのか ・残業代を支払ってでも会社に戻ってくる様に義務付けるのか といったルールをしっかりと明示し、そのルールを周知していく必要があるでしょう。

勤怠管理を行うならAMELAに相談を

勤怠管理を行うならAMELAに相談を

勤怠管理を行うならAMELAに相談を 勤怠管理は、これからもどんどんと変化していく事が考えられます。 特に、テレワークを始めとして、働き方が多種多様になってきたからこそ、 「人財の管理」 は難しくなっていますし、労働力不足が叫ばれている現代では、育成も重要視されます。 そのため、まずは 「サボらない・サボれない環境」 を作ることも重要な要素であると考えられます。 そういった意味で今回紹介したGPS打刻は、一つの選択肢として良いのではないでしょうか。 ただし、本文でもお話してきましたが、現状のGPS打刻システムでは、単に位置情報を登録できる・・・というものが一般的で、チェックまで機能を用意していないケースも多いです。 そのあたりの運用も含めて、AMELAではITコンサルティングを行っています。 デジタルトランスフォーメーションが重要視されている現代で、どの様に自社をシステム化していくのか。 どの様に自社の強みを活かしていくのか。 是非ご相談いただければと思います。