コロナ時代にIT業界への転職は有り?現状のIT求人状況まとめ

コロナは、様々な仕事に影響を与えています。 緊急事態宣言に伴って勤務時間を減らされたり、休業になってしまったり。 その影響もあって、多くの人が 「将来の収入の不安」 を抱えているのではないでしょうか。 特に医療関係者や接客業など、コロナの影響を受けやすい場所で働いている人ほど 「他の仕事を検討した方が良いのではないか」 と考えているのではないでしょうか。 今回は、そんな中で「手に職」という意味合いで人気のあるIT業界への転職について見ていきたいと思います。

現在のIT業界有効求人倍率は約5倍?

現在のIT業界有効求人倍率は約5倍?

現在のIT業界有効求人倍率は約5倍? 現在、様々な企業でシステムの導入や最新機器の導入がされていますが、これらの影響もあって、IT業界の有効求人倍数は非常に高いものになっています。 転職サイトであるDODAの調査によると https://doda.jp/guide/kyujin_bairitsu/ 2021年3月時点でのIT・通信業界の求人倍数は5.58倍という事です。 全業界の求人率の平均が1.86倍であることを考えると、非常に大きな数字であることがわかるでしょう。 求人倍率5.58倍ということは、転職したい人が1人に対して、企業側の求人が5.58件あるということです。 この数字からもわかるように、IT業界は非常に転職しやすい状況にあります。

コロナ禍で求人は減っている?

とは言うものの、コロナ禍で求人自体が減っているケースも有るようです。 例えば、自社の社内エンジニアを増やそうと考えていたが、コロナの影響で別の部分への投資(リモートワークの設備等)が必要になったため、採用に時間も費用もかけられない・・・というケースです。 先程のDODAの求人倍率に関しても、前月比・前年同月比で見た時に、多少ではありますが求人は下がっています。 しかし、反対にシステムを提供している会社などは、仕事が増えたという話も多々あります。 例えば、これまでは実店舗だけでの販売だったが、緊急事態宣言などを受けて、ネットからの販売も考えだした・・・などです。 そのため、トータルで見ると、他の業界に比べても比較的求人が減っていない状況にあると考えられます。

なぜITエンジニアは不足しているのか

なぜITエンジニアは不足しているのか

なぜITエンジニアは不足しているのか 求人倍率が5倍以上ということは、求人数に対して圧倒的に転職したいと考える人が少ない事を意味しています。 では、なぜITエンジニアが不足しているのでしょうか。

あらゆる業界でITエンジニアが必要とされているから

1つめの理由は、どのような業界でもITエンジニアが必要になってきているという理由です。 例えば、メーカーであっても生産管理や販売管理のシステムを使っていますし、営業職でもパソコンを使って業務を効率化させます。 しかし、現場の人はシステム自体に詳しくないケースが大半ですので、大きな会社ほど「システム部門」のような物を設けており、ちょっとした質問や社内のシステム化を自社で行っている事が多いです。 この様に、あらゆる業界でIT人材が必要とされているからこそ、求人倍率が非常に高くなるのです。

システム開発のスピードが上がっているから

様々なシステムの開発に伴って、 「フレームワーク」 や 「API」 といった 「誰でも簡単にシステムを作れるようにする仕組み」 が増えてきています。 そのため、開発スピードは加速し、様々なシステムを短期間で作れるようになりました。 一方で、 ・作ったシステムを管理する ・自社サービスをバージョンアップする ・公開しているサービスをメンテナンスする といった業務も必要になってきます。 様々なシステムを開発するスピードが上がっているということは、管理するべきシステムも増えているということです。 しかし、サービスを提供している会社の都合でコロコロとシステムを終了させる事はないでしょう。 そのため、今後も常にメンテナンスや保守といった仕事に人材が必要になるでしょう。

未経験を多数取ってでも人材が欲しい

システムの開発がある程度簡略化されてきたとは言っても、誰にでも開発ができるわけでは有りません。 ある程度の適性もありますし、本人の努力次第であることは間違いないでしょう。 しかし、実務経験のあるIT人材を確保するのは非常に難しい。 そのため、複数人の未経験者を採用して、自社で育てる・・・ということに力を入れている会社も多いです。 自社で育てる際には、 「エンジニアになりたかったけど、やってみた結果、自分には合っていないと感じた」 という人もいるため、少し多めに採用する方が良いことを考えると、求人数が増えるのも納得でしょう。

ITエンジニアに未経験から転職することは可能?

ITエンジニアに未経験から転職することは可能?

ITエンジニアに未経験から転職することは可能? では、ITエンジニアに未経験の人間が転職することは可能なのでしょうか。 今回は、一般的なITエンジニアへの転職方法を見ていこうと思います。

ハローワークの職業訓練を受ける

ハローワークには、職業訓練と言われる無料で受けることの出来る研修制度があります。 ハローワークが職業訓練を行うのは、今まで未経験だった職種であっても、求職者が転職できる様に手助けをするのが目的です。 受ける地域によってレベルは異なるものの、ある程度の基礎知識を学ぶことが出来ます。 更に、場合によっては職業訓練受講給付金などのお金をもらいながら学べるため、お金がない場合には活用したい制度です。 また、ハローワークからの就職は、企業としても補助金がもらえるなどのメリットが有るため、スキルがそれほど高くなかったとしても受け入れてくれる可能性が高いです。 しかし、職業訓練には入学時期が決まっている事が多く、またその期間働くことが出来ない・・・などのルールがあります。 そのため、一刻も早く転職したい人や、直接現場で学んでいきたいという人には向いていない可能性があります。

未経験から募集している企業も存在する

色々な求人を探すと、IT未経験でも受け入れてくれる企業が見つかります。 これは、前述したように未経験でも自社で研修を行って、IT人材を育てようというケースです。 この場合、前向きに努力が出来るのかや、人間性を重視して採用される事も多いですが、ある程度自分ですでに勉強している人や、年齢が若い人を優先的に採用する可能性があるでしょう。 この時に注意したいのは「業務内容」です。 業務内容がきちんとシステムの開発や構築になっていれば、プログラマーやSEといった仕事が出来る可能性がありますが、「社内SE」などになっている場合には、 ・スマホやパソコンの設定 ・他社IT製品の導入、運用 ・ベンダーとのやり取り ・問い合わせ対応 といった業務がメインになることが多いです。 そうなると、「ITエンジニア」のつもりで転職したにも関わらず、ほとんど技術的に成長しない・・・などのミスマッチが起きる危険性があります。

自社研修を受けながら派遣で力をつける

多くの派遣会社が、IT転職専門の部署を設けています。 そういった会社からの紹介で仕事をすることも可能でしょう。 大きな派遣会社であれば、研修制度をしっかりと用意している所もありますし、何よりも正社員として転職活動をするよりも面接のハードルが低くなります。 もちろん、派遣社員として働くことは、雇用の不安定さに繋がるものの、しっかりと社内で働きを見せることで正社員登用も検討してくれる企業は多いです。 また、派遣の場合は契約期間が決まっているので、 「思ったほどIT技術を身に着けられない」 などのミスマッチがあれば、派遣先を変えるという選択肢があります。 そのため、半年を目処に派遣会社を活用してIT技術を身につけるという方法も有りなのではないでしょうか。

スクールで学んでから求人を斡旋してもらう

最近は、ITエンジニアを育成するスクールが人気を集めています。 「未経験でも1ヶ月でWEBデザイナーに・・・」 といった広告を見たことがあるのではないでしょうか。 このようなスクールにいき、専門知識を付けて就職も有りでしょう。 このスクールは、基本的に専門学校や4年制大学のように、長い期間学習する必要が無く、短期間のため、 「本当に仕事に必要な事を集中して教えてくれる」 という可能性が高いです。 付け加えるなら、ハローワークの職業訓練と違って 「スクールに対して求人企業がお金を支払っているケース」 も多く、そうなると企業としてもスクールとしても、本気で学んでもらう必要性があります。 そのため、より実践的な技術をしっかりと学べる可能性があります。 また、現在就業中であっても通えるスクールが多く、実際に学んでみたら 「やっぱり自分には向いていなかった」 という様に引き返すこともできるので、非常に便利です。

独学で成果物を作って面接に挑む

独学でIT技術を学んで就業するというケースもあります。 この場合、面接対策として ・資格を取る ・自分でレンタルサーバーなどを借りて成果物を作る のどちらかをしておくと良いでしょう。 その出来の良し悪しも当然ですが、 「自分で学ぶ意欲がある」 と判断され、面接での評価が上がる可能性があります。 ただし、実務経験を伴わないため、どの程度面接で評価してもらえるのかがわからないことに加え、独学の場合には 「間違った方法でプログラムを作っていた」 などのミスに気付きにくいという欠点があります。 そのため、独学で勉強して面接を受ける場合でも、しっかりと研修制度がある会社を受けるのがおすすめです。

IT業界の求人の現状まとめ

IT業界の求人の現状まとめ

IT業界の求人の現状まとめ 今回は、IT業界の現在の求人情報などをまとめてきました。 結論としては 「未経験でもITエンジニアへの転職は十分に可能である」 と言えます。 実際に私の友達も、工場勤務からシステム会社への転職をしました。 最初はシステム会社のカスタマーサポート部門に配属になり、直接プログラムをする機会には恵まれませんでしたが、働きぶりを評価され、且つ業務時間外にプログラムについて勉強していたため、この春システム開発部門に異動になりました。 その結果、カスタマーサポートにて ・お客さんの生の声を聞けた ・製品の概要を把握できた ・他の部門とのつながりが出来た など、システム開発部門に直接入社したのでは、得られなかったメリットがあると感じている様です。 この様に、一旦別の部門に配属になったとしても、働き方や会社の方針次第では、開発部門に異動できるチャンスもあります。 もしも現在IT業界への転職を検討している人は、是非自分にあった方法でIT業界へ転職してみてはいかがでしょうか。