データドリブンマーケティングとは?様々なデータの活用方法

データの活用は、今の時代非常に重要なスキルになっています。 顧客情報のデータベース管理や、生産管理・販売管理といったシステムを導入している会社も多いとは思いますが、個人的な感覚で言うなら 「ほとんどの企業は、折角の情報を活かしきれていない」 と感じています。 というのも、日々の業務に追われていたり、そもそも 「データの使い方がわからない」 というケースが非常に多いからです。 今回は、そんなデータの分析を含む 「データドリブンマーケティング」 について見ていきましょう。

データドリブンマーケティングとは

データドリブンマーケティングとは

データドリブンマーケティングとは データドリブンマーケティングとは、データの活用を主軸として行うマーケティングのことを言います。 データを活用する事で、 「職人や現場の勘」 といった曖昧な情報ではなく、客観性のある情報から意思決定を行うことが出来ます。 あなたの会社でもAという商品がすごく人気があると思っていたのに、データを分析すると ・Aは単月で売れているだけで、年間平均だとBの方が売れていた ・数は売れているけど利益率が低い ・特定の地方でしか売れていない ということになるかもしれません。 また、感覚でビジネスを行っていくと、どうしても 「その人によって判断基準が変わってしまって、業務が属人化してしまう」 というリスクがあります。 例えば、すごく売れる営業マンと売れない営業マンがいたとします。 売れる営業マンが辞めてしまった場合、会社の業績への影響が大きいでしょう。 しかし、データを元に営業を行い、売れる営業マンと売れない営業マンの差を少しでも小さくしておく。 そうすると、人に入れ替わりによる経営リスクを回避することが出来るでしょう。 データを元に経営の意思決定をすることを、データドリブン経営とも言い、非常に注目されています。

データドリブンマーケティングの手順

データドリブンマーケティングの手順

データドリブンマーケティングの手順 では、具体的にデータドリブンマーケティングを行うためには、どのような手順が必要なのでしょうか。

目的の可視化・共有

まずは、 「どのようなデータをどの様に活用するのか」 という方針を定める必要があります。 どのようなデータも、次の工程である「収集」が必要になります。 そのデータを自社で集める場合には、時間と仕組みが必要ですし、他社から買う場合にはお金が必要になります。 そのため、可能な限り無駄な情報を省き、必要な情報だけを適切な形で収集することが重要になるのです。 しかし、多くの会社では 「とりあえず集めてからどう活かすかを考えよう」 という形で動き出してしまいます。 そうなると、関係性の有りそうなデータを次々に収集する必要があり、そのデータを整理するだけでも膨大な時間を必要とする・・・という悪循環が生まれます。 また、そのデータを報告するだけの意味のない会議などが生まれてしまう原因にもなりますので、しっかりと目的を共有する必要があります。

データ収集

次に、データの収集を行います。 この時、自社で情報を集める場合には、データベース管理が行えるような仕組みにするのが良いでしょう。 データの入力は、きちんとシステムを作ってしまえば、アルバイトでも出来るような簡単なものになります。 ただし、前述したように「目的がはっきりしていない」状態では、入力する項目が膨大になってしまう可能性があり、余計な手間がかかります。 そのため、現場の負担を減らす意味合いでも、最小限の入力項目にしておく必要があるのです。 社内のネットワーク環境でだけ使用できるシステムにしておけば、スマホやタブレットなどで接客しながら情報を入力する・・・などの工夫も出来ますので、自社が最も活用しやすい形でデータを収集しましょう。

データ分析

次にデータの分析を行います。 データの分析は、出来れば専門の部署を用意するのが良いですが、マーケティング部門などが存在しない会社であれば、定期的に営業部門で分析方法を検討し、その分析方法をシステム化していつでも表示できるようにするのがおすすめです。 また、各データにおいて、 「これ以上下がると良くない」 という基準値を設けて、下回っている場合にはすぐに分かるように仕組み化しておくのが良いでしょう。

予測・施策の実行

このデータを活用して、実際にどのような施策を実行するのかを考えます。 例えば、 ・今最も売れている世代に対してのキャンペーン ・人気商品の分析と新商品の開発 ・新しいターゲット層に対する企画 などです。 この時に注意したいのは、具体的な数値で結果の是非を見ることです。 よくKPIという事がビジネスでは言われますが、 「目標・ゴールに対する達成の度合いを測るための指標」 を置くことは非常に重要です。 単純に売上や利益にすると、その目標を達成するために、本来の目的とは違った方向性に動いてしまう可能性がありますので、 ・来場者数 ・サイト閲覧数 ・顧客アンケート など様々な面から多角的にKPIを設定すると良いでしょう。

評価・修正

最終的に企画やキャンペーンの結果を見た上で、修正や評価を行っていきます。 KPIそのものを伸ばしていくか、それとも違う角度からのアプローチをしていくかは、結果しだいですが、この時の詳細な情報も記録しておくと、キャンペーン毎の情報の推移がわかるため、非常に効果的です。

データドリブンマーケティングで見るべき15の指標とは

データドリブンマーケティングで見るべき15の指標とは

データドリブンマーケティングで見るべき15の指標とは では、実際にデータドリブンマーケティングを行い、PDCAを回していくためには、何を基準に見るべきなのでしょうか。 マーク・ジェフリー氏の著書には、下記の15種類の指標を確認する事が記載されています。
・ブランド認知率
・試乗(お試し)
・解約(離反)率
・顧客満足度
・オファー受諾率
・利益
・正味現在価値(NPV)
・内部収益率(IRR)
・投資回収期間
・顧客生涯価値(LTV)
・クリック単価(CPC)
・トランザクションコンバージョン率(TCR)
・広告費用対効果(ROAS)
・直帰率
・口コミ増幅係数(WOM)
といった指標になります。 ただし、これらの全てに対してアプローチするのは、非常に難しいです。 そのため、最初は顧客生涯価値(LTV)を中心にマーケティングを行うことをおすすめします。 顧客生涯価値とは、 「顧客1人もしくは1企業に対して、生涯どのくらいの価値を提供したのか」 という指標になります。 この背景としては、 「新規顧客から購入してもらうよりも、リピーターに購入してもらう方がハードルが低い」 という考え方になります。 多くの心理学や統計学でこのデータは出ており、 「いかにリピート客を捕まえるのか」 という事になります。 この顧客生涯価値は、 「客単価 × 購買頻度 × 収益率 × 継続期間」 で計算されます。 例えば、家などのような大きな買い物の場合、客単価は高いものの、一度購入したらよほどのお金持ちでない限り買い換える事は無いでしょう。 反対に、日用品の場合には客単価は安いものの、毎月購入する可能性も有り、仮にそれが30年間続けば、場合によっては家よりも大きな金額になる可能性があります。 この様に、扱う商品やサービスによって上げやすい項目と上げにくい項目は大きく別れます。 それをしっかりと把握した上で、これらをいかに伸ばしていくのかが重要になってきます。 各項目ごとに、
・何が出来るのか
・どのくらいの費用がかかるのか
・どのくらいの効果が見込めるのか
を挙げていき、インパクトの大きいものから順に手を付けていくのが良いでしょう。 また、メインとなるサービスや商品以外に別のライフサイクルを持つ商品を販売するというのも、大きな選択肢でしょう。 例えば、家だけでは購入頻度は非常に少ないですが、そこに家具の販売も入ってくると、家具の購入は数ヶ月に1回ペースで購入する人も多いです。 この様に、商品同士の相性もありますが、顧客生涯価値を高めるための選択は無限に考えられるのです。

正確な分析・改善には正確なデータが重要!システム開発はAMELAに

正確な分析・改善には正確なデータが重要!システム開発はAMELAに

正確な分析・改善には正確なデータが重要!システム開発はAMELAに 今回は、データドリブンマーケティングについて見てきました。 様々なデータを分析することで、今まで選択肢になかった戦略が見えてくることも多いです。 今回は顧客生涯価値についてお話してきましたが、会社のステージによっては 「そもそも顧客を集めるところが弱い」 「クレームが多い」 「社内の体制が整わない」 など、多種多様な悩みがあると思います。 そういった根本原因として多いのが 「そもそも不要な仕事を多数しているため、物理的に時間が足りない」 という事です。 「本当にその会議資料は、2時間も3時間もかけて作る必要があるものですか?」 「本当にその業務はアルバイトに任せることが出来ないのですか?」 「本当にその承認作業は必要なのですか?」 一度システムにしてしまえば、そういった作業自体がなくなり、本来やるべき 「顧客生涯価値を高めるための施策」 を行えるようになります。 そのためにも、現状の仕事の問題点や課題を是非AMELAに相談してみませんか?