ライブ配信プラットフォームとは?知っておきたい概要、メリットをご紹介

世界の動画コンテンツ市場でYouTubeが大きく台頭したことで、ビジネスへの動画活用に一層の注目が集まっています。今日の市場では様々なプレイヤーが存在し、多種多様なサービス展開によってユーザー獲得争いが繰り広げられています。 その中でトレンドになっているのが、「ライブ配信プラットフォーム」です。いわゆる生放送による動画コンテンツ活用は、ビジネスのあり方を激変させることになりました。本記事ではそんな、ライブ配信プラットフォームの概要をまとめました。

ライブ配信プラットフォームとは何か?

ライブ配信自体は、YouTube等の動画配信プラットフォームで視聴したことがある方も多いかと思います。冒頭でも述べていますが、動画コンテンツを「生配信」するためのサービスがライブ配信プラットフォームです。新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大により外出自粛をする消費者が増えたこと、非接触ビジネスを推奨する企業が増えたことにより、サービスへの注目度はかなり高まっています。

無料版と有料版

ライブ配信プラットフォームをざっくり分類すると、無料版と有料版に分けられます。無料で利用できるサービスはお馴染みのYouTubeや、InstagramなどのSNSが中心になります。無料版といえど機能はなかなかに充実しており、たとえばFacebookのライブ配信機能ではコンテンツからショッピングに流動できるような動線設計が可能です(日本ではまだ非公開ですが)。 有料版では何が違うのかというと、主に「ビジネスに特化した機能がある」ことです。ライブ配信プラットフォームをビジネス活用するにあたり、その種類にもよりますが様々な機能が必要になります。例えば上場企業が投資家向けにライブ配信する場合、高速かつ安定した通信のために大規模なバックボーンが必要です。 中小企業がウェビナーを開催する場合は、視聴者のデバイスに関係なくライブ配信するためのマルチデバイス機能も不可欠です。有料版のライブ配信プラットフォームでは、無料版では揃えるのが難しいような機能があり、ビジネスの痒いところに手が届く仕様になっています。

受託開発するケースも多い

ライブ配信プラットフォームには無料・有料を問わず既存サービスが多く提供されています。しかし、ライブ配信をビジネス活用する企業の中には、受託開発によって独自のプラットフォームを構築し、自社ビジネスに組み込むケースも多々あります。実際にAMELAジャパンでもライブ配信プラットフォームの受託開発を承ることが多く、ビジネス要件に合わせて独自の機能を追加できることが大きな利点になっているものと考えられます。

ライブ配信プラットフォームをビジネスで活用するメリット

ライブ配信市場は、今後数年の間に数千億円規模の市場に成長するという調査レポートがあり、期待値の高いビジネスです。これはつまり、多くの企業がライブ配信プラットフォームの活用にメリットを感じ、ビジネス活用を促進していることを意味します。その主なメリットとして、以下の7つがあると考えられます。

①双方向コミュニケーションが容易に行える

企業と消費者、企業と企業の双方向コミュニケーションがビジネスにおいて重要だと言われるようになってから久しく、それを体現するかのようにSNSのビジネス活用やコンテンツマーケティングなどのデジタルコミュニケーション分野が躍進しました。ライブ配信は従来の双方向コミュニケーションよりも一歩進んだツールとして様々なビジネスに組み込むことができ、収益性・成長性の向上へ貢献します。

②非接触ビジネスでも情報が伝えられる

新型コロナウイルスは世界のビジネス事情を一変させ、ここ日本においても非接触ビジネスへの注目度が大きくアップしました。この状況下で収益が低下した企業もあれば、逆にチャンスと捉えてライブ配信プラットフォーム等で営業やマーケティングを実施し、収益増に成功した企業もあります。非接触ビジネス時代においても限りなくリアルタイムに情報を伝えられるツールとして、ライブ配信は最適です。

③動画編集にかかるコストを削減できる

動画コンテンツをYouTube等に投稿し、マーケティングやブランディングを実施する企業も多数存在します。動画自体ビジネスに有効なコンテンツですが、その場合は動画編集に安くないコストがかかっているので、費用対効果をしっかりと検証する必要があるでしょう。一方ライブ配信は、動画編集不要で配信できるのでその分のコストを削減できると考えて間違いありません。

④会場や準備にかかるコストを削減できる

展示会やセミナーをライブ配信で行う場合、イベントのために会場を押さえる必要も、ブースを準備する必要もありません。社内会議室でカメラ等の機材をセットすればすぐにでもライブ配信を開始できるので、会場や準備にかかるコストまで削減できます。また、有料版のライブ配信プラットフォームによってはライブ配信用のスタジオを低コストで利用できるサービスも含まれています。

⑤配信後は動画コンテンツとして活用できる

ライブ配信は「配信して終わり」ではなく、編集を行い動画コンテンツ化することで企業のコンテンツ資産として蓄積できます。YouTubeなどの動画プラットフォームで配信すればそこからのユーザー流入等も見込めるので、ライブ配信はまるで「骨まで美味しく食べられるお魚」のように一切無駄がないのです。

⑥リード獲得のための新たなツールとして最適

訪問での営業活動や、展示会・セミナーなどのイベント開催が難しくなった現代ビジネスにおいて、ライブ配信はリード獲得のための新しいツールとして最適です。実際の営業やイベントさながらに質疑応答を繰り返しながらコミュニケーションが取れますし、製品デモだってリアルタイムに配信できます。また、YouTubeのゲーム実況のように画面共有しながらのライブ配信も可能なので、ソフトウェアサービス企業の営業のーつとしても活用可能です。

⑦社内勉強会などにも活用できる

単純なビジネス活用だけでなく、社内勉強会など社員教育の一環としても有効です。現代ビジネスでは社員同士が集まる機会も極端に制限されており、2019年以前のように社内勉強会等を頻繁に開けず、ビジネスパフォーマンスに影響が出ている企業も少なくないはずです。そうした中でもライブ配信プラットフォームを活用すれば、1対nの講義を開催したりと従来の社員教育スタイルを維持できます。 また、終了した社内勉強会を動画コンテンツとして管理すれば、繰り返し活用できるので非常に便利です。

ビジネスに新しい形のコミュニケーションを

無料版、有料版、受託開発。どのライブ配信プラットフォームを選択するかは皆さんの自由です。それぞれにメリットがあり、またデメリットもあります。自社ビジネスのこれからに何が必要なのか?をしっかりと見極めた上で、適切なライブ配信プラットフォームを選んでいただければと思います。 ただ、いずれのライブ配信プラットフォームを選択するにせよ、ライブ配信によって従来のビジネスが劇的に変化するのは確かです。特に非接触ビジネスが推奨されている現代において、遠隔でのコミュニケーション手段をより多く持っている企業は、それだけ多くのアドバンテージがあることになります。これまでライブ配信を検討していなかった企業も、この機会にぜひライブ配信プラットフォームの活用を検討してみてください。