アトリビューション分析とは何か?基本的な内容やメリットを解説

マーケティング領域で頻繁に耳にする「アトリビューション分析」ですが、効果的に使いこなせているマーケターはまだまだ少ないでしょう。 今では当たり前に使われている手法ですが、意味や利用するメリットをしっかり理解していないと、期待した効果を得ることができません。 そこで今回は、アトリビューション分析とは何か基本的な内容から、実施するメリットを詳しく解説します。マーケティングに力を入れる企業はぜひ参考にしてください。

アトリビューション分析とは

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アトリビューション分析とは、マーケティング活動の効果を測定する分析手法のひとつです。 実施したマーケティング活動の直接的な成果だけでなく、成果につながった要因(たとえば、広告やSNS、ブログなど)を分析し、今後のマーケティング活動にどう生かすか考えます。 それぞれのフェーズでどんな施策を行うべきか、予算を使うべきか検討することで、最適なコストでマーケティング成果を最大化することが可能です。

アトリビューション分析を実施するメリット

アトリビューション分析を実施することで、マーケティング活動で使用する予算やリソースの配分を最適化することができます。 多くのビジネスを分解すると「展示会」「業界メディア」「Facebook広告」「リスティング広告」「SNS」などの媒体を活用し、Webサイトに誘導してコンバージョン(最終成果)を獲得するのが基本的な流れです。 アトリビューション分析が広まる前は、「リスティング広告」だけを最終成果に貢献した要素として評価していました。 しかし、最近は顧客の行動プロセスも変化しており、検索エンジンからキーワードを入力して、自社サイトに訪問するユーザーはわずかです。 ほとんどの場合は、SNSや業界メディアなど、さまざまなチャネルから情報を獲得し、それらを総合判断して自社サイトにたどり着きます。 つまり、リスティング広告以外の貢献度を把握しないと、最適なリソースを分配できず、非効率的なマーケティング活動をしてしまうのです。 このことから、マーケティング全体の流れを分析し、それぞれのフェーズで適切な予算とリソースを投資できる手法として、アトリビューション分析が利用されています。

アトリビューション分析を実施しないと起こる問題

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反対に、アトリビューション分析を実施しないと起こってしまう問題を、以下でご紹介します。

成果を生み出している広告をやめてしまう

まず1つ目は、成果を生み出している広告をやめてしまうことです。 アトリビューション分析を行わないと、「コンバージョンを発生させた広告」以外の評価ができません。 実際は、「コンバージョンにつながるクリックを発生させた広告」までに、ブログでの情報発信やFacebook広告など、さまざまな要因が重なって成果を生み出しています。 本当は、Facebook広告の貢献度が高いのに、コンバージョンに近いリスティング広告の成果であると評価してしまい、誤ってFacebook広告を取りやめてしまう…なんてケースも多いです。 全体的な評価を確認する上でもアトリビューション分析は大切でしょう。

無駄な広告に予算を費やしてしまう

一方で、成果に関わっていない広告に対して、高い予算を費やしてしまうケースもあります。 繰り返しにはなりますが、アトリビューション分析を行わないと、全体の正確な評価ができません。どの広告に予算を投じるべきか判断できず、結果むだな費用をかけてしまうことが多いです。

アトリビューション分析における5つのモデル

実は、アトリビューション分析には5つのモデルが存在します。それぞれに特徴があるので、自社に適したモデルを選ぶ際に参考にしてください。

ラストクリックモデル

ラストクリックモデルは、最終的な接点を重点的に評価するモデルです。たとえば、「広告A→広告B→広告C」の順番でWebサイトに誘導した場合、広告Cだけを評価する方法になります。 コンバージョンに最も近い接点を評価することが可能なため、ユーザーの獲得に対する費用対効果が合わせやすい特徴があります。 現在、多くのサービスで採用されているモデルでしょう。

ファーストクリックモデル

ファーストクリックモデルは、最初の接点を高く評価するモデルです。 ユーザーとの最初の接点を評価することで、ビックキーワードや認知の薄いユーザーにアプローチできるため、新規顧客獲得につながる施策を検討することができます。

均等配分モデル

均等配分モデルは、名前の通り成果に結びついた接点全てを均等的に評価するモデルです。 どの接点が良い評価を得ているのか判断するのに、一定量のデータを必要とするデメリットはありますが、各接点が必要なのか、不必要なのか判断できる点はメリットでしょう。

減衰モデル

減衰モデルは、全体的な評価はするものの、成果に近い接点ほど高く評価するモデルです。 コンバージョンに近いほど、貢献度を多く割り当ててくれるため、比較的慎重なアトリビューション分析となっています。

接点ベースモデル

接点ベースモデルは、最初と最後の接点を高く評価するモデルです。 コンバージョンに至るまでの入り口と出口を評価できるため、バランスよく評価ができます。

アトリビューション分析の活用で最適なマーケティング活動を行う

この記事では、アトリビューション分析について基本的な内容から実施するメリットをご紹介しました。 成果につながる要因を分析できるアトリビューション分析は、マーケティング活動においてとても重要な手法です。 自社のマーケティング活動を見直す点でも役に立つと思うので、気になった方はぜひ1度試してみましょう。