ネットショップで商品が売れなくなった際の原因は?解決策や対策について
近年、ネットショップを開く企業が増えてきました。 巣ごもり需要に適切な商品を用意した企業などは、かなりネットショップからの収入も増えたのではないでしょうか。 ところが、華々しく売上を上げる企業がある一方、売上が伸び悩んでいるという企業も多いです。 そこで、今回は ・今までネットショップをやってきた ・今まではある程度の売上が上がっていた ・なのに急に売れなくなってきた ・ここ数年鳴かず飛ばず ・じりじりと売上が下がっている こういった企業様に対して、ネットショップの商品が売れなくなる原因とその解決策や対策について紹介してきます。 今回は、 楽天市場やヤフーショッピングといったモールでの原因や対策を 【モール】 と表記し、自社ショップの事を 【ECサイト】 と表記、両方に当てはまる物を 【両方】 と表現します。
ネットショップが売れなくなった原因
ネットショップが売れなくなった原因 ネットショップの売上が下がって来たけど、原因が分からないという方も多いでしょう。 そこで、ネットショップで物が売れなくなる原因を紹介していきます。
【ECサイト】SEO対策が不十分で検索順位が下がった
ネットショップの売上が下がる理由として、SEO対策が不十分で検索結果での表示順が下がったからというのを挙げられます。 SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化のことです。 SEO対策を行うことにより、Googleの検索画面において上位に表示させることが出来ます。 Googleの検索画面において上位に表示させることが出来ると、ネットショップへのアクセス数が上がるので、結果的に売上が向上するでしょう。 また、Googleは定期的にアップデートを行いますので、いきなり検索順位が下がってしまうなんてことも起こりえます。 有名なのは過去に行われた「パンダアップデート」と呼ばれる大型アップデートです。 大幅な検索上位表示のロジックの変更により、これまで上位に表示されていたサイトが急激に圏外になる事も多かったのです。 そのため、定期的に確認をしながら、SEO対策を行っていないとGoogleの検索結果の順位が下がってしまい、売上が下がってしまいます。
【モール】直近の売上が表示順位に大きく影響
モールの場合は、一般的なサイトのSEO対策とは違い、商品の売れ行きもSEOに大きく影響してきます。 例えば、直近の一週間で1個しか売れていない商品と100個売れている商品があった場合、モール側としても多く売れている商品を上位に表示する方が手数料を多く取れます。 特に最近は、新規参入の店舗に対しても優遇する意味合いでも 「過去にどれだけ売ったか」 よりも 「直近でどれだけ売ったか」 を重視するモールが増えてきています。 そのため、 売れなくなってくる→表示順位が下がる→更に売れなくなる→表示圏外になる のように、負のループに入ってしまうケースが多いです。
【両方】広告費を掛けていない
広告費を掛けていないというのもネットショップの売上が下がる理由として挙げられます。 これは、ネットショップの性質的に、実際の店舗より目に止まりにくく、ライバルが多いという性質が原因です。 実際の店舗は、広告を出さなくても通りすがりの人が看板を見て入店してくれる可能性があります。 また、実際の店舗のライバル店は、近くで同じような物を売っている店舗ということになるので、多くても4~5店舗程になるでしょう。 しかし、ネットショップに関して、通りすがりの人が看板を見て入店するという訳にはいきません。 ライバルに関してもインターネット上に出店しているため、「徒歩圏内」などの距離的な制約を受けません。 そのため、ネットショップを運営していくに当たり、広告費を掛けてお客様を集めないと売上が下がってしまうでしょう。
【両方】SNSでの集客が出来ていない
SNSでの集客が出来ていないというのも、あなたのネットショップの売上が下げる原因になる可能性があります。 先述した広告との違いは、SNSは無料で行うことが出来るという点です。 そのため、ライバル店がSNSでの発信を行っている可能性も高くなります。 SNS利用として多いのは、登録者限定でクーポンを発行したり、新作情報を配信することなどです。 クーポンがある店とない店を比較されたら、当然ユーザーはクーポンを発行している企業へと流れてしまいます。 もし、ライバル店がSNSでの発信をしているのに、あなたが発信をしてないのであれば、お客様がライバル店に流れてしまい、売上が下がってしまうでしょう。 特に、今までメルマガを利用していたネットショップは、徐々にLINEを活用したメルマガに移行しつつあるなど、技術やサービスの進歩は非常に大きいです。
【ECサイト】競合サイトに顧客が流れている
競合サイトに顧客が流れているため、ネットショップの売上が下がっているというケースも考えられます。 ネットショップは実際の店舗に比べ、出店のハードルが低いです。 実際の店舗を出店する際は、物件の審査や初期費用、立地等の考えなければいけないことがたくさんありますが、ネットショップはShopifyやBASE等の既存のサービスを用いることにより簡単に出店出来ます。 そのため、ライバル店の出店も頻繁におきます。 特に注意しておきたいのは、 「いくつもの店舗を擬似モールのようにまとめて宣伝するようなサイト」 です。 例えば、価格コムのように、複数のネットショップの商品を比較するサイト。 このようなサイトが人気になってくれば、「安いだけの新規参入店」が非常に注目されます。 その結果、適正な価格で販売していても、急激に売上が下がる事も考えられるのです。
【両方】市場からのニーズが少なくなった
商品が売れなくなる理由として、市場からのニーズが少ないというのも理由になります。 ニーズとは、ユーザーが求めているもののことを指します。 ネットショップのオーナーがどんなにガラケーの素晴らしさをアピールしながらネットショップで販売しても、ガラケーを欲しいと思う人がいなければ売れません。 この様に、市場からニーズがなくなったものというのは、ネットショップでも売れることはありません。
【両方】サイトのスマホ対応が出来ていない
ネットショップの売上が下がる原因として、スマホ対応(レスポンシブ対応)が出来ていないからというのも挙げることが出来ます。 ネットショップを開設する際に、注意しなければいけないのは、パソコンで作成したサイトがスマホできちんと表示出来ているかという点です。 スマホといってもiPhoneやアンドロイド、タブレットとたくさんの種類があります。 アンドロイドでは表示出来ているけど、iPhoneでは表示が崩れてしまっているということも起こりえます。 また、単に表示されるだけでは不十分で、スマホはパソコンと比べると ・画面が小さい ・マウス操作ではなくタップ ・画面が縦長 といったいくつかの特徴があります。 これにより、スマホサイトはパソコンと比べて ・ボタンを大きくする ・画像を画面横幅いっぱいにする ・縦長の構成にする ・画像やグラフを横に並べない ・縦に長いページになるため、常にメニューやヘッダーを画面上部に配置する(フローティングヘッダー) などの工夫が重要になってきます。 近年、ネットショップを訪れる方はスマホがほとんどと言っても過言ではありません。 ネットショップをスマホで見たときに表示が崩れていると、不信感に繋がったり、場合によっては 「この店何年も更新されていない古い店舗かもしれない」 という不安感を感じさせ、購入まで繋がりません。 そのため、サイトのスマホ対応が出来ていないと売上が下がってしまうでしょう。
【両方】リピーターがついていない
ネットショップにおいて最も重要なのは 「いかにリピーターを付けるか」 ということです。 実店舗での販売の場合には、「場所に関する記憶」が非常に大きな役割を果たします。 あなたも 「店の名前は覚えていないけど、あそこにある店にもう一回行きたいな」 と考えて来店した経験は無いでしょうか? しかし、ネットでは物理的な場所がないため、仮に気に入ったとしても、次回たどり着けない可能性があるのです。 「気に入ってもらってるのにリピーターになっていない」 これがネットショップにおいて非常に大きな問題になります。
【モール】価格競争が始まっている
商品にはライフサイクルがあります。 新商品は定価近い金額もしくは、人気で売り切れ続出になると定価以上で取引される事が多いです。 しかし、同じモデルの上位種が開発されたり、他社から似たような商品が出てくると、売れなくなってきます。 多くの小売店は、売れにくくなった商品を早くさばいて現金化し、その上で次の商品を仕入れたいと考えます。 この流れにより、価格競争が始まるのです。 モールでの販売は、特に同じ商品同士を他店舗と比較されて購入されます。 検索結果の表示順に「安い順」を選択することが出来るモールがほとんどですので、当然多くのユーザーが利用します。 自社の商品だけ価格競争に巻き込まれているのに定価で販売している・・・このようなケースも多いです。 特に多くの商品を扱っている店舗は、細かい商品の価格調査が忙しくて出来ない可能性もありますので注意が必要でしょう。
【両方】ネット有名人による宣伝
世の中には、ネット上で非常に人気の人がいます。 インスタグラマー・ユーチューバー・LIVE配信者など。 登録者数数百万人というケースも見られ、個人でメディアを持っているような感覚でしょう。 そういった人に案件を依頼して宣伝する方法も多くなってきており、結果として同じ商品を扱っている同業他社に顧客を奪われる事もあります。 特に若い層では、こういったネット上での有名人からの宣伝が非常に有効と考えられており、非常に大きな影響力を持つのです。
ネットショップで売れなくなった際の解決策
ネットショップで売れなくなった際の解決策 ネットショップで売上が下がる原因について紹介してきました。 しかし、原因が分かるだけでは売上は上がりません。 そこで、この章では、実際に売上を上げるための解決策や対策を紹介します。
広告費を増やしてみる
ネットショップの売上を増やしたい方は、広告費を増やしてみるのが最も最短で結果を出す方法でしょう。 特に楽天市場やヤフーショッピングなどのモールであれば、前述した通り「直近で売れた個数」がSEO的にも非常に大切です。 そのため、短期間で一気に販売し、表示順位を上位にしてからページを改善し 「安定的に売れる仕組みづくり」 を行うという手段も有りです。 その他、一般的なネット集客を活用する方法もあります。 具体的には、A8.netやもしもアフィリエイトのようなASPに広告主として登録してみましょう。 登録することにより、ASPが広告を乗せるメディア運営者との仲介を行ってくれます。 これらの特徴としては、複数のブログ・サイトへ露出できる事です。 ブログやサイトに広告を出してもらう形になるため、 「そもそもネットを見る層にアプローチできる」 「関連性のあるサイトで紹介される」 といったメリットがあります。 また、InstagramやTwitter等のSNSに広告を載せて見るのもいいでしょう。 ただし、広告の費用対効果を考えて調整する必要があり、バナーやキャッチコピーによっても大きく効果が変わるため、まずは少額から徐々に挑戦しましょう。
SNSでのフォロワーを増やし、SNSからの流入を狙う
ネットショップで売上を伸ばすには、SNSからの流入を狙うのも有効です。 日常的に発信をして、フォロワーを増やしておくことにより、新商品の発売を発信するだけ売上を作る事が出来るでしょう。 また、SNSはお客様に対し、アクションを起こすことも可能です。 例えば、化粧品をネットショップで販売しているとします。 ライバル企業や化粧品関連の情報を載せているSNSアカウントの「フォロワー」は、化粧品に興味がある可能性が高いため、そういったアカウントをフォローしたり、いいねを送る事で認知を広める事が可能です。 この時の注意点として 「ブランドとして確立したいなら避けたほうが良い」 ということです。 小売業では有効でも、商品を作っているメーカーが、一般人に媚びを売るような集客方法は逆効果の可能性もあります。 そういったケースでは、戦略的に色々な人とのコラボ商品を出し、お互いのSNSアカウントで投稿してもらうなどの方法が有効でしょう。 例えば、SNS上では ・絵師 ・歌い手 ・ミックス師 ・ボカロP などネット上での専門職のようなものが存在します。 こういった人たちはネットが主戦場ですからそれなりにフォロワーがいます。 これらの人とのコラボ商品を出せば、相手としても自分の新たな市場への足がかりにもなりますし、こちらとしてもネットでの宣伝が上手くいく可能性が高いです。 特に絵師に関しては、コラボ商品を作りやすいのではないでしょうか。
商品を見直し、リピーターを増やす
売上を伸ばすには、商品を見直す必要があります。 ネットショップのお客様を大きく分けると、以下の2つに分けることが出来ます。 ・新規のお客様 ・1度購入をしたことがあるリピーターのお客様 先述した「広告費を増やしてみる」というのは、主に商品を使ったことがない「新規のお客様」に効果があります。 一方、「1度購入をしたことがあるリピーターのお客様」に商品を購入してもらうには、商品の満足度を上げるのが効果的です。 1度購入してくれたお客様に、「あの商品使ってよかったからもう一度購入しよう」と思い、購入して頂く事により売上が上がります。 そのため、ネットショップの売上が下げっている方は、商品を見直し満足度を上げて見ましょう。
市場にマッチした商品を追加する
ネットショップの売上を伸ばすには、市場にマッチした商品を追加してみて下さい。 例として、毛布を挙げて見ましょう 8月に、毛布を制作し、広告費をかけ売上を伸ばそうとしても、売上を作ることは難しいでしょう。 これは8月という期間において、毛布の需要が市場にないからです。 そのため、8月に売上を伸ばそうとした場合、毛布の他に扇風機も追加することにより、売上を伸ばすことが出来るでしょう。 この様に、ネットショップの売上を伸ばすには、時期等も考慮しつつ、市場にマッチした商品を追加するというのが効果的になります。
サイトのデザインを一新する
ネットショップの売上を上げる方法として、デザインを一新するというのも効果的です。 広告を用いてお客様をネットショップに呼んだとしても、サイトのデザインが古臭い物だったり、スマホ対応していないものだと、お客様の購買欲が下がります。 例えば、色にはそれぞれイメージがあります。 赤→「アクティブ」「情熱的」 青→「平和」「誠実」 白→「清潔」「純真」 ピンク→「やさしさ」「愛」 紫→「上品」「女性的」 等がこれにあたります。 ネットショップをあなたの商品のイメージにあった色使いにしなければ売上は下がります。 また、デザインを一新したいけど、どの様なデザインにすれば売上が上がるのか分からないという方は、専門のデザイナーに相談してみるのもありでしょう。
決済方法を増やす
ネットショップの売上を伸ばす方法として、決済方法を伸ばすというのも挙げられます。 仮にあなたの商品の客層にクレジットカードを持っていない人(学生等)が多かったとします。 その場合、決済方法を増やすだけで、学生からの注文を増やすことが出来ます。 この様に、ネットショップで何かを購入したいと思っても、支払い方法の問題で購入出来ないという方にも購入して貰うことにより、あなたのネットショップの売上を伸ばすことが出来るでしょう。 特に注目したいのは、ペイペイなどの電子決済と、NP後払いなどのような後からユーザーが支払いを行える方法です。 NP後払いは、ネット購入になれていない人が 「この店、本当に安心して買える店かな、ちゃんと商品が届くことを確認してから支払いをしたいな」 といった形で利用する場合や 「給料日までにほしいけど、今はお金がないから支払いまで少し猶予がほしい」 というユーザーが利用します。 これらは、機会損失を避けるという意味合いで非常に有効です。
モールの場合は入口商品を検討
モールに限定されますが、価格を相場よりも安く設定し、 「店に入る入口の商品」 として設定する事もおすすめです。 こちらは、広告宣伝費をかけるわけではないので、すぐにでも実践でき、安くする商品によっては一気に流入も見込める方法になります。 ただし、あくまでも他の商品を回遊する前提になりますので、店舗のデザインや設計(例えばトップに利益率の高い商品のバナーを置く)を十分にした上で実施しなければ、薄利多売の状態になります。
ネット上での仕組みならAMELAに相談を
ネット上での仕組みならAMELAに相談を 今回は、急にネットショップが売れなくなってきたという人のために、その原因や対策について見てきました。 ネットでの集客は年々重要性を増しており、しっかりと行えているか否かがビジネスにとって大きな影響を与えます。 しかし、まだまだ顧客リストを活用できていなかったり、注文処理やピッキングに手間取ったりと、課題が多い企業も見られます。 AMELAでは、専用のシステム開発を行っており、企業にあったシステムを開発できます。 他にも、顧客管理システムや生産管理システムなどの導入もお手伝いできるため、 「今のネットショップに課題が多い」 と感じている企業様はぜひ一度ご連絡ください。