今人気の無料プログラミングスクールってどうなの?メリット・デメリット

現在、無料のプログラミングスクールというものが多数存在します。 IT人材が不足しているという情報を聞いたことがある人も多いのではないかと思いますが、それに伴って 「今までプログラミングはやったこと無いけど、こんな世の中だし始めてみようかな」 という人も多いでしょう。 これまでの常識は、プログラミングをやろうと思ったら、四年制大学もしくは専門学校で学ぶのが一般的でした。 しかし、お金も時間もかかるため、躊躇していた・・・ そんな人にとって、この無料のプログラミングスクールというのは、助け舟になるのでしょうか。

無料のプログラミングスクールはなぜ無料?

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では、そもそもなぜプログラミングスクールは無料なのでしょうか。 通常、学校に通おうと思ったら、数百万円の資金が必要です。 理系は四年制大学でも授業料が高いので、私立の場合は年間120万円程度の学校が多いのではないかと思います。 そうなると、卒業するまでに480万円もの金額が必要になります。 専門学校でも、2年間で200万円から300万円ほどかかる学校は多いでしょう。 では、なぜそれだけの金額が無料で出来るのでしょうか。 その理由は、 「無料のプログラミングスクールは、その後就職するIT企業から、人材紹介料をもらう」 という形でビジネスが成り立っているからです。 現在、IT業界に限らず人材不足と言われています。 しかし、特にITは人材が足りておらず、多くの企業はプログラミングが出来る人材がほしいと思っています。 とは言うものの、1からプログラミングを教えるのは大変です。 変数や配列といった基本的な概念でさえ、非IT業界の人間からすると、難解だと感じるでしょう。 そういった人材を、仕事が出来るように育てるには、労力もお金もかかります。 そのため、それを一手に引き受けているのが無料のプログラミングスクールと言えるでしょう。 企業としては、ある程度育った状態での採用が可能且つ、 「プログラミングをやってみたいと思って就職したものの、自分にはプログラミングが向かなかった」 といったアンマッチも避けられます。 数十人・数百人のそういった人材を面接したり教育するよりも、プログラミングスクールで基礎を学びつつ、 「ある程度IT業界でやっていく意志がある人」 を採用することが出来るため、採用効率や就職後の離職率の面で有利なのです。 企業からお金がもらえるからこそ、プログラミングスクール自体も、生徒からお金を取る必要がない・・・という仕組みになっているのです。

無料プログラミングスクールのメリット

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では、この無料プログラミングスクールに通うことには、どのようなメリットが有るのでしょうか。

費用が安い(完全無料とは限らない)

当然ですが、無料を謳っているので、費用が安いというメリットがあります。 しかし、ここで注意しておきたいのは、完全無料とは限らないという点です。 前項でお話したように、スクール側としては、 「就職してもらって初めて利益が出る」 というビジネス構造になっています。 そうなると、スクール側が抱えている求人で、就職をすることが前提になります。 ・ちょっと興味本位でやってみた ・あくまでもフリーとしてやっていくために通うだけで、就職の意志が無い ・途中で辞める となった場合には、スクールに取って何のメリットも有りません。 それどころか、授業をしてくれる講師の給料やスクールの部屋やパソコンなどの設備費の分、赤字になってしまいます。 そのため、スクールの利用規約の説明の際に、そういった場合は別途費用がかかる・・・などの説明があるかもしれません。

就職先も斡旋してくれる

前述したように、就職が前提となっているため、就職先の斡旋も行ってくれます。 プログラミングスクールに通ったと言っても、そのレベルは様々でしょう。 スクールによっては、 「1ヶ月でウェブデザイナーに」 と言った広告も見かけます。 しかし、プログラミングをやっている側から見ると、1ヶ月程度やったところで一人前のプログラマーにはなれません。 むしろ、基本的な概念がわかる・・・というだけで、ほとんど実践出来ていないのではないかとさえ感じます。 そういったレベルの人が、簡単に就職できるかと言われれば、人材不足とは言え難しいです。 そのため、スクールが就職先を斡旋してくれると言うのは、利用者側としては非常に大きなメリットです。 スクールによっては、ある程度事前に企業側に話を通してくれている可能性も有り、一般の就職面接よりも有利な状態で面接ができる可能性があります。

「仕事で使える」内容を学べる

あくまでも就職を見据えたスクールであるということは、それだけ 「仕事で使える技術」 が習得できる可能性があります。 一般的な専門学校などに比べて、期間が短い傾向にありますので、その短い期間で一気に学ぶとなると、その内容を最小限にする必要があります。 つまり、活きた技術を習得するという点でメリットがあるでしょう。 例えば、四年制大学などで情報学科を専攻すると、 ・パソコンの成り立ち ・現在ほとんど利用されていない古いプログラミング言語 ・アルゴリズムの概論 など、様々な内容が授業にありますが、実際に現場に入ってそれらが必要なケースは稀です。 もちろん、知識として合った方が良いのは間違い有りませんが、そういった情報は後々徐々に勉強していき、最短で仕事に必要な物を学ぶ方が有意義と感じる人も多いでしょう。

無料プログラミングスクールのデメリット

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では、無料のプログラミングスクールに通う事にデメリットはあるのでしょうか。

期間や内容の差は大きい

期間や内容は、スクールによって様々です。 専門学校などでは、ある程度どのようなIT企業に入っても仕事が出来るように、総括的に学べる一方で、無料のスクールでは 「WEB系言語だけ」 などのように、ジャンルを絞った講義になることが多いです。 そのため、どういった内容に絞るのかは、各スクールの方針次第になってきます。 たまたま当りのスクールを選択できれば良いですが、まだプログラミングについて何も知らない人が、しっかりとスクールの内容の善し悪しを判断するのは難しいでしょう。

就職先の選択肢がある程度限定される

スクールの良し悪しという点でもう一つは、就職先の求人条件です。 基本的には、求人をしっかりと見せてくれるスクールは少ないでしょう。 そのため、スクールに入る前から条件などを見て、良さそうな求人があるスクールに入ることは難しいでしょうし、求人は流動的なもので、スクールに通っている間に他の人がその求人で就職が決まってしまうケースもあります。 しかし、スクールというビジネスモデルを考えると、スクールが抱えている求人から選ばなくてはいけない。 そのため、就職先がある程度限定されてしまいます。 あくまで推測ですが、ブラック企業で給料の安い求人ばかりを抱えているスクールもあるのではないかと思います。

年齢や能力に制限があるケースが多い

就職が前提という点から 「ある程度スクールに入ること自体に制限がある」 と考えるのが妥当です。 年齢があまりにも高ければ、就職後に企業側にも不安が残りますし、スクールとしても面接の通過率が自分たちの収入に繋がるとなると、 ・コミュニケーション能力 ・容姿 ・能動的に働けるか といった、本来プログラミングには関係ないはずの能力(もちろん、仕事をする上では必要になりますが)で判断され、結局通えない・・・という可能性もあります。

無料プログラミングスクールに向いている人・向いていない人

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では、どのような人が無料のプログラミングスクールに向いているのでしょうか。 個人的な意見にはなりますが、 ・すでにIT業界で働くと決意している人 ・働きたいという気持ちはあるものの、自分で学ぶ方法がわからない人 ・就職などの面接が苦手な人 ではないかと思います。 面接に自信がある人は、有料のスクールに通って自分で求人を探す方が良い条件で働ける可能性がありますし、IT業界未経験でも働ける職場自体はあります。 そのため、自分が無料のスクールに通うべきなのかをしっかりと考えてから選ぶのが良いでしょう。

まとめ

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今回は、今人気の無料のプログラミングスクールについてみてきました。 しっかりとした技術力のあるスクールを選ぶことが出来れば、人材不足のIT業界で、様々な経験が出来、仕事をする上での満足感や達成感を感じることが出来るでしょう。 また、現在の世の中ではプログラミングのスキルは、最も汎用性のある「手に職」と言えるでしょうから、学ぶ事には大きなメリットがあるでしょう。 是非、興味のある分野に挑戦してみてはいかがでしょうか。