SESから目指せる職種11選

SESとして働きたいが、実際どんなエンジニアを目指すことができるのか? 上記のような疑問を抱えている方が多いと思います。現在、エンジニアは様々な職種に分類されており、Web系から電化製品などの組み込み系といった、幅広いジャンルがあります。 今回は、SESの職種としてどんな仕事があるのか詳しくご紹介します。その他にも、各職種がどんな仕事をしているのかといった知識もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

SESで目指せる職種11選

SESから目指せる職種11選

SESとして目指せる職種は細かく分類すると11種類ほどあります。以下では、それぞれ、どのような仕事ができるのか解説します。

プログラマー

プログラマーとは、一般的にプログラミングを使ってシステム開発をする方のことを言います。プログラマーはお客様とシステムについて話をする機会がなく、ひたすらコードを書く仕事と理解しておくと、後に記述するシステムエンジニアとの違いが分かりやすいです。 その他に、完成したシステムを実稼働させ、動きに問題がないか確認する「テスト」といった仕事をしたり、お客様から要望を貰って新たに機能を実装する「保守・運用」といった仕事もプログラマーの仕事となります。 使うシステムによって呼び名が変わることもあり、「Webプログラマー」や「Javaプログラマー」など様々です。黙々とシステム開発を行いたい方は、プログラマーとしてキャリアを進めると、テクニカルスペシャリストといった、技術専門のエンジニアを目指すことができます。

システムエンジニア

基本的なSESは、このシステムエンジニアとして働くことになります。システムエンジニアとは、プログラマーが、開発やテストといったコードを書く仕事を専門に行うのに対して、お客様から課題を聞き出し、アイデアを提案する「要件定義」から、どういったシステムを作るのか構築する「設計」、更には設計図に沿ってプログラミングを組む「開発」や「保守・運用」など、一連の流れを行う方を言います。プログラミングなどの技術力以外にも、コミュニケーション能力が大切となってきますので、お客様と関わるのが苦手な方にとっては大変な仕事に感じるでしょう。実は、プログラマーとは、このシステムエンジニアが行う一部の仕事(開発・保守・運用)を担う人の呼び名で、実質は似たような仕事になります。 ただ、システムエンジニアとしてキャリアを進むと考えている方は、お客様と関わる機会や、チームをまとめる役職を目指すといった、道のりがあることを理解しておきましょう。ひたすらコードを書きたい方は、システムエンジニアよりもプログラマーがおすすめなので、自分の今後のキャリア形成に適した働き方をするようにしましょう。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、名前の通りネットワーク技術を専門とするお仕事です。皆さんが良く利用しているルーターやスイッチ、DNS(Domain Name System:インターネット上でドメインを管理するシステム)の管理・構築、メールといった様々なインフラシステムの開発を行っています。 どの時代にも必要とされる技術であるため、ネットワークエンジニアとして技術を磨いていくと、将来的にも仕事に困らないと思います。ネットワークエンジニアもシステムエンジニアと同じように、開発技術だけでなく、お客様が抱えている問題を理解し解決できるコミュニケーション能力が重要となってきます。キャリアとして目指す方は、技術だけでなくネットワークの知識も深めておくと、ネットワークエンジニアを目指しやすいでしょう。

インフラエンジニア

インフラエンジニアとは、データを管理するサーバや、ネットワークといったインターネット上の基盤システムを管理するシステムエンジニアです。一般的に言われるインフラと似ており、24時間稼働し続けなければいけないシステムも存在し、ITインフラを支える大切な仕事となっています。特にサーバー管理に関しては、エラーが起こるとその企業の全ての業務が止まってしまいます。そういった問題が起こらないようにセキュリティー対策などを行ったり、もしエラーが起きてしまったのならば、いち早く解決できるよう復旧作業をするなど、比較的大変な場面が多いでしょう。 しかし、インフラシステムは社会的になくてはならないものであるため、インフラ系の技術を身に付けたエンジニアはかなり貴重です。IT業界が成長し続ける限り、インフラエンジニアの仕事はなくなりません。将来的に生きていけるスキルが欲しい方は、インフラエンジニアを目指すのも選択肢として考えておくと良いでしょう。

セールスエンジニア

セールスエンジニアとは、システム開発の知識や技術をもった、営業を行うエンジニアのことをいいます。現場で活躍しているセールスエンジニアのことをFAE(フィールドアプリケーションエンジニア)と呼ぶことも多く、お客様と直接交渉をし、システム導入の提案をします。一般的な営業と違う点は、実際にエンジニアとして開発する知識や技術力があるため、お客様から頂いた質問に対して、実現可能なシステムなのか、また、課題を解決するためにはどういった技術を利用すべきか判断することができ、的確な提案をすることができます。 その他にも、システムに関して分かりやすく説明できるため、お客様の理解と納得を得やすく、システム導入がスムーズにいくため、会社の売上に大きく貢献できる仕事となっています。コミュニケーション能力に自信があり、プログラミングだけでなく営業職にも挑戦したいと考えている方は、1度検討しても良いでしょう。

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアは、様々なシステムを管理している、サーバーシステムを管理するエンジニアで、お客様から要望を頂いたサーバー構成(サーバーの数や機能性など)を決定する仕事です。どういったシステムを使うのか、サーバーに障害が起きた時の対策など、システムの構築以外の幅広いことについて担当します。 その他には、サーバーのシステムを実際に設計したり構築したりと、開発も行いますが、多くの仕事はお客様のもとへ行き、サーバーの設置やインストール、アプリケーションの設定など、マニュアル管理といった保守・運用作業になります。 通常のプログラミングより専門性の高い知識や技術が必要となりますので、初心者から目指すのは難しいでしょう。まずはシステムエンジニアとして経験を積み、ある程度自分の技術に自信が付いたら挑戦する、といった道のりが良いと思います。

Webエンジニア

Webエンジニアは、皆さんが良く利用する「ホームページ」といったWebシステムを作成・管理するエンジニアです。代表例としては、「SNS」が分かりやすいと思います。ブラウザを起動して、Twitterと検索すると、Twitterのアプリを利用できると思います。このような、Webで利用できるアプリケーションを開発するお仕事もWebエンジニアの領域です。 近年は、システム導入の交渉・提案をするために必要なコミュニケーション能力や、システムを開発するための技術力だけでなく、Webアプリケーションを利用したマーケティングの知識も必要とされてきています。アクセス数からお客様の傾向を掴み、どういった広告を打つことでサイトを成長させられるか、といった施策ができることも、Webエンジニアになれるか重要視されています。

フロントエンジニア

フロントエンジニアは、Webサイトの表面上を管理するエンジニアです。Webデザイナーと言い換えることもできるでしょう。サイトのデザインや機能性など、ユーザーがサイトを心地よく使ってくれるようコードを書くお仕事です。 もちろん、デザインにもマーケティング知識が必要で、「このボタンを押したくなるよう、この位置に設置する」「色合いを統一にして、一部だけアクセントカラーを取り入れて注目させる」など、実は奥深いWebデザインです。 人気傾向にある職種ですが、参入者の増加により飽和状態にあるため、何か差別化できる知識や技術を身に付けておくと、キャリアを目指しやすいでしょう。

マークアップエンジニア

マークアップエンジニアは、Webサイトの構築を専門とするエンジニアです。例えば、Webサイトの階層は何段階にするか、カテゴライズは何種類にするか、お問い合わせページに移動するには、どのリンクを設置すべきか、といった、Webサイトが使いやすくするよう構築を行います。 その他にも、「SEO」と呼ばれる、Googleの検索エンジンに評価されやすくする施策をすることで、サイトページの検索順位を上げるなど、マーケティング視点でも構築を行います。シンプルな技術ですが、独自の経験が必要となるため、初心者の参入が難しいでしょう。Webエンジニアとして全般的な技術を身に付けてから、マークアップエンジニアとして専門性を磨いていくことをおすすめします。

組み込みエンジニア

組み込みエンジニアとは、自動車や家電製品、医療機器の仕組みを構築するプログラミングを行うエンジニアのことを言います。あまりIT業界に馴染みの無い方はイメージしにくいと思いますが、スマートフォンやパソコン、自動車などはプログラミングによって仕組みが作られています。例えば自動車の自動運転は、「道路交通法に適した速度で運転する」といったプログラミングにより制御されており、条件を満たすとその通りに動きます。 今の時代は、こういった組み込み系の技術が多く使用されているため、更なる発展が期待されていますので、早めに着手しておくと、幅広い技術に適応できるエンジニアを目指せるでしょう。

データベースエンジニア

データベースエンジニアとは、その名の通り、データベースを設計・管理するエンジニアです。データベースとは、簡単に言い換えると膨大な量の本を管理している図書館のようなもので、本のカテゴリーや種類によって規則的に管理されているシステムです。図書館では、「文庫本:3446番」のように検索すると、その本がすぐに探せるのと同じで、データベースも「〇〇企業:請求書」といったデータを管理し、すぐに検索できるシステムとなっています。 こういったデータ管理を簡単にするデータベース技術ですが、現在は膨大な量のデータや、企業が蓄積してきたビッグデータと呼ばれる貴重なデータを、簡単に扱うことができるといった点で注目されています。分析分野でも重宝される技術なので、将来的にデータ分析をしたいと考えている方は、データベースエンジニアを目指すのも良いと思います。

まとめ

この記事では、SESとして目指せる職種を11選にまとめてご紹介しました。一般的にイメージされるシステムエンジニアですが、単純に役職を上げていき、PM(プロジェクトマネージャー)を目指すだけがSESのキャリアではありません。 専門技術を磨いていき、最近人気傾向にあるWebエンジニアや、クラウド技術を利用したサーバーエンジニア、IT知識を活かしたセールスエンジニアなど、様々な職種を目指すことができます。 どういった仕事をしていきたいか、どういった人生を歩んでいきたいか、明らかにすることで、今後の進み方が決まります。ぜひあなたが満足する職種で働けるようにしましょう。