ちゃんとデータ使えてる?ビッグデータ分析手法まとめ

現在、多くの情報がデータとなっていますが、あなたの会社はそのデータをしっかりと活用できているでしょうか。 データは、そこにあるだけでは意味を成しません。 そのデータを活用して、いかにこれからのビジネスの ・利益を上げる ・顧客満足度を高める ・経費削減 ・業務の効率化 などを行っていくのか。 これが最も重要なポイントになります。 今回はそんなビッグデータについてお話していきましょう。

ビッグデータとは

ビッグデータとは

ビッグデータとは では、そもそもビッグデータの定義とはどのようなものなのでしょうか。 現在、ビッグデータに明確な定義はありません。 IT用語辞典では、ビッグデータは次のように定義されています。

ビッグデータとは、従来のデータベース管理システムなどでは記録や保管、解析が難しいような巨大なデータ群。明確な定義があるわけではなく、企業向け情報システムメーカーのマーケティング用語として多用されている。

つまり、データとして保管しているものの、細かく分析などが出来ていなかった大量のデータを始め、残している物の、あまり活用されていないような画像や動画などもビッグデータに含まれる事になります。

ビッグデータを分析することのメリット

ビッグデータを分析することのメリット

ビッグデータを分析することのメリット では、これらのビッグデータを分析することには、どのようなメリットが有るのでしょうか。

潜在的なニーズを見つけ出すことが出来る

「お客さんは、自分で自分が欲しい物がわかっていない」 これは、しばしばマーケティングにおいて言われる内容です。 自分で本当に欲しい物やそれにいくらならお金を出すのか を把握していないので、例えばアンケートにおいて 「〇〇をいくらでなら買いますか?」 という質問に対して1万円という結果が多かったとしても、実際に1万円で買う人は少数だった。 というような誤差が生まれます。 また、技術的に新しいもので、それほど世の中に普及されていない物であれば、お客さんが欲しいと感じることさえ出来ません。 そのため、潜在的なニーズを見つけていくことは、商品を作ったり、仕入れたりするような業界では非常に重要です。 ビッグデータを活用することで、そういった潜在的なニーズを見つけ出すことが出来る可能性があります。 例えば、お客さんがスーパーに入って商品を見て、実際に買う。 このプロセスを動画として残し、分析が出来るような仕組みがあったとします。 一連の動きから、 ・どの棚をどのくらい見ているのか ・どの商品を手にとったのか ・その年齢層や性別 ・商品の表面を見たのか裏面を読み込んでいるのか こういった情報があると思いますが、それを何百人・何千人とデータを集めると傾向が見えてくるでしょう。 これらの情報をしっかりと分析することで ・ユーザーは商品の成分に興味を示しているのか、それとも見た目で興味を持っているのか ・どのような文言に惹かれているのか などが見えてくるでしょう。 そうすると、そこには潜在的なニーズがあるということになりますので、 「このキーワードが意外に多くの人の興味を引いているので、関連商品を開発してみよう」 というアプローチが可能になるのです。

売上のアップ

単純にビッグデータを上手く活用することで、売上をアップさせられる可能性があります。 例えば、お客さんの行動などを分析すると 「どの程度欲しいと思っているのか」 といった言葉では表現しにくい情報がわかってきます。 そうすると、お客さんの欲しい度合いに合わせて適切なアプローチが可能になります。 「興味のあまりないお客さんにはインパクトのあるメリットを打ち出し、数ヶ月かけて興味を持ってもらう」 「今すぐにでも欲しいと思っているお客さんには、値引きやお試しセットを勧める」 などのように、お客さんに合わせたアプローチをすることで、成約率が上る可能性があります。 これまでは、そういったお客さんの状況は、各営業マンが判断していたものの、ビッグデータを上手く活用すれば、営業マンの能力に関係なく、安定して高い結果を出せる可能性があります。 他にも、確度の高いお客さんから優先的に営業マンにアプローチをさせるなど、売上アップさせるための使い方としては、非常に多くの方法があるでしょう。

経費の削減

売上のアップに関連してきますが、様々な施策に関してもビッグデータを活用することで効率的に集客や販売が出来る事になりますが、それと共に、無駄な施策を打つ必要がなくなるため、経費の削減にも繋がります。 例えば、広告はより適切なターゲットとタイミングでの表示をすることで、広告宣伝費用を最小限に抑えることが出来ます。 メーカーであれば、ビッグデータを分析し、不良品がどの工程で生まれるのかを分析し、改善することが出来れば、損失が減ります。 カメラによる不良品判定を行えば、人間が目視で確認するよりも遥かに高い精度で不良品を見つけられ、結果としてクレーム対応や返品交換対応に割く費用がなくなります。

ビッグデータの分析手法

ビッグデータの分析手法

ビッグデータの分析手法 では、具体的にどのような手法でビッグデータを分析することが出来るのでしょうか。

クロス集計

クロス集計は、2つ以上のデータを複合的に集計するような集計方法です。 エクセルなどで利用した事がある人もいるでしょう。 例えば縦軸に商品、横軸に支店を並べて、それぞれがクロスする部分の年間販売数量の合計を出す。 そうすることで支店ごとの売れ筋商品の特徴や傾向を読み取ることが可能になります。 横軸を 「支店別/営業マン別」 縦軸を 「商品カテゴリ別/商品別」 のように、2つずつの要素、計4つのデータを入れることで、更に細かい集計が可能になります。

ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰分析とは、複数の要因から1つの事象が起こる確率を計算する方法になります。 例えば、 「アルコールの摂取量とタバコの喫煙本数から、癌になるリスクを計算する」 「無料の資料請求やお試しサンプルの有無でのメルマガの高倍率を計算する」 などです。 このロジスティック回帰分析を利用することで、今回のメルマガの反応率を予測できるだけではなく、これまでのメルマガの結果を元に、 「どのような要素がメルマガの反応率に関係してくるのか」 を調べていくことが可能です。 似ている分析方法に、重回帰分析というものがあります。 この重回帰分析とロジスティック回帰分析の違いは、求める結果が「YES」「NO」で表せるか否かになります。 「メルマガの反応があったか」 はYES/NOで判定できるので、ロジスティック回帰分析ですが、 「メルマガから購入した商品単価」 は、YES/NOでは判定できませんので、重回帰分析を利用する必要があります。

決定木分析(けっていぎぶんせき)

決定木分析は、二択のアンケートなどで複数の質問を行い、その結果によってどの程度商品に興味があるのかを調べるときなどに利用されます。 例えば、自社商品Aに対して、 「男性か女性か」 という質問で、男性の方がAに興味を示す可能性が高い。 更に、 「インドア派かアウトドア派か」 という質問で、インドア派の方がAに興味を示す可能性が高い。 この様に質問を続けていき、最も興味の高いユーザーにアプローチをするときなどに利用できる分析方法になります。

アソシエーション分析

アソシエーション分析は、「もしも、〇〇したら△△をする確率は?」という分析方法になります。 アマゾンなどで、 「この商品を買った人は他にこのような商品を見ています」 のようにして他の商品を促しますが、これを分析する方法になります。 ビッグデータを活用することでこの幅は非常に広がり、 「新築で家を建てた人は高い確率でベッドを購入する」 などのように、日常的な行動から自社商品を購入する可能性が高い時期などを予測することが出来るため、スムーズな営業活動が出来る可能性があります。

クラスター分析

クラスター分析は、多くのデータを小さくグループにして、その傾向を見ていく分析方法です。 年齢層を「10代/20代/30代」と分けたり、 予算を「~10万円/11万円~30万円/30万円~100万円/100万円~」 というように分けたり。 この様に、個別のデータで判断するのではなく、ある程度のグルーピングを行っていくことで傾向を割り出していきます。

自社でビッグデータを活用するためには?

自社でビッグデータを活用するためには?

自社でビッグデータを活用するためには? 様々なデータの分析方法があるものの、こういった分析を正確に行うためにはそれなりの準備が必要になります。

データの集積方法は最も重要!しっかりとシステム化を

ビッグデータを活用する上で、 「いかに詳細なデータを残しているのか」 が非常に重要になります。 顧客情報を管理する上でも、 ・氏名 ・年齢 ・性別 ・住所 ・電話番号 だけを残しているのか、それとも ・ペットを飼っているか ・タバコを吸うか ・持ち家/賃貸 ・会員ランク などの情報を残しているか否か。 不要なデータが多すぎると分析にも時間がかかりますし、入力する側の人間の負荷もかかります。 そのため、しっかりとデータを残しながらも、不要なデータは出来る限り少なくシステム化していくのが重要です。

いかにデータの「揺らぎ」をなくすのか

分析において、データの揺らぎは非常に大きな問題です。 データの揺らぎとは、データを入力する際に、人によって異なる入力方法をしているデータのことになります。 例えば、全角/半角が統一されていなかったり、電話番号や郵便番号に「-」を入れているか否か。 姓と名の間に空白があるかなど、様々なところで「入力者によって異なる入力方法」がされているケースがあります。 このようなデータは、非常に分析が難しくなります。 特に多くの企業で行われているのは「備考」ではないかと思います。 備考に色々な情報を入れる事は、情報を残すという意味合いでは非常に重要ですが、分析の観点からすると、数値化しにくいものになります。 そのため、自由記入ではなく選択肢を用いて入力をしていくなど、システムとしての工夫が必要になります。

分析・改善に利用するために

ビッグデータを分析・改善に利用するためには、 「そのデータをどう活用するのかを各業務担当者が理解し、実践する必要性」 があります。 特に営業マンなどは、パソコンが苦手な人も多く、仮に分析したデータを渡したとしても、そのデータを活かすことが出来ないケースが多いでしょう。 これまでそういった風習が無かった会社がいきなりデータの活用をするには、当然ですが時間がかかります。 正しい分析方法や、自社において最適なデータの活用方法をマニュアル化するなど、実際に活用するための工夫を考えていきましょう。

データの活用に迷ったらAMELAに

データの活用に迷ったらAMELAに

データの活用に迷ったらAMELAに これからの時代は、 「いかにデータを活用して効率的な社会活動を行っていくのか」 が非常に重要です。 確かに、「職人の勘」「現場の勘」といったものも重要ですが、どうしても属人的な仕事のやり方になってしまいますし、そういった仕事は、 「長期的に会社に属し、経験を積んで培っていく物」 であり、終身雇用制度がなくなった現在の日本では、非常に困難になっています。 「データを活用したいけど、うちには何の土台も知見もない」 そう感じたら、是非AMELAまでご相談下さい。 データの蓄積方法から、実際の運用に至るまで、しっかりとお客様のニーズに合わせた開発・運用・保守をご提案できればと思っています。