【資金調達】クラウドファンディングとは?種類やメリットなどについて解説

クラウドファンディングは、現在注目を集めている資金調達方法の一つです。金融機関の審査で通らなかった方も、このクラウドファンディングを活用することで、資金調達できる可能性があります。この記事では、クラウドファンディング種類やメリットなど、の全体像について解説します。最後までご覧いただくことで、クラウドファンディングを資金調達の手段として検討できるようになるでしょう。

クラウドファンディングとは?

クラウドファンディングとは、「crowd(群衆)」と「funding(資金調達)」を組み合わせた造語で、インターネットを介して不特定多数の人々から資金を募ることを指します。クラウドファンディングは、プロジェクトに賛同してくれる人が多くなるほど成功しやすくなります。そのため、クラウドファンディングの際はプロジェクトの魅力を適切にアピールする必要があります。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングの種類は、以下のとおりです。

  1. 購入型
  2. 寄付型
  3. 金融型
  4. 株式投資型
  5. ファンド型
  6. ふるさと納税型

では、それぞれについて解説します。

1.購入型

購入型は、支援の見返りに商品やサービスを提供するタイプのクラウドファンディングです。つまり支援者にとっては、寄付をするというよりはインターネットを介して商品やサービスを購入するような感覚になります。現在のクラウドファンディングでは、この購入型が主流となっています。

2.寄付型

寄付型は、文字どおり支援者からの出資金を「寄付」として受け取るタイプのクラウドファンディングです。そのため、出資者へのリターンは発生しません。しかし出資者は、寄付したことによる税制優遇を受けられます。寄付型クラウドファンディングを実施するのは、被災地の支援などの公益的な活動や、社会貢献性の強いプロジェクトを行う団体が多いです。

3.金融型

金融型は、クラウドファンディング事業者が出資者から資金を集め、それを大口化して企業に融資するタイプのクラウドファンディングです。出資者には、見返りとして利息の配当を行います。金融型クラウドファンディングは、金融商品の一つとして見なされるため、「貸金業法」や「金融商品取引法」などによる法律規制を受けます。

4.株式投資型

株式投資型は、出資者に非公開株を提供する代わりに出資してもらうタイプのクラウドファンディングです。株式投資型クラウドファンディングはこのような形式であるため、実施できるのは株式を発行している企業になります。株式投資型クラウドファンディングには、集められる金額に年間1億円未満という上限が設けられています。

5.ファンド型

ファンド型は、特定の事業に対して個人投資家から出資を募るタイプのクラウドファンディングです。ファンド型クラウドファンディングでは、出資者に利益の分配金以外にも、事業で作られた商品やサービス、クーポンなどを提供します。

6.ふるさと納税型

ふるさと納税型は、自治体が解決した課題を具体的にプロジェクトし、共感した人々から寄付を得るタイプのクラウドファンディングです。ふるさと納税型クラウドファンディングでは、出資者にリターンとして返礼品を提供するケースがあります。出資者には、所得税や住民税が一部軽減されるというメリットがあります。

クラウドファンディングの実施方式

クラウドファンディングの実施方式には、「All or Nothing」と「All In」の2種類があります。では、それぞれについて解説します。

All or Nothing

All or Nothingとは、募集期間中に集まった金額が目標金額を超えたときに初めてプロジェクト成立となり、資金を受け取れる実施方式です。もし募集期間中に目標金額を集められなかった場合は、プロジェクトは不成立となり、1円も得ることができません。ただし、All or Nothing方式の方が資金が集まりやすい傾向があるため、もし目標金額が集まらないとそもそも実行できないプロジェクトを立ち上げる場合はこちらをおすすめします。

All In

All InはAll or Nothingとは対照的に、募集期間中に目標金額が集まらなくてもプロジェクト成立となる方式です。一見こちらの方が難易度が低そうに見えますが、All or Nothingよりも資金が集まりにくいです。また、掲載時にプロジェクトの実施を確約する必要があるため、そもそも利用できない可能性があります。

クラウドファンディングのメリット

クラウドファンディングのメリットは、以下のとおりです。

  1. インターネット上で資金調達できる
  2. ユーザーのデータを得られる
  3. ファンの獲得が期待できる

では、それぞれについて解説します。

1.インターネット上で資金調達できる

クラウドファンディングでは、インターネット上で誰でも資金調達が可能です。わかりやすいプロジェクトの目標と計画、魅力的な支援者へのリターンを用意できれば、厳しい金融機関の審査を経ずとも資金が集まります。インターネットを通じて、熱意と言う感情を伝えることで資金調達がしやすくなる点も、金融機関の審査で上手くかなかった方にとっては魅力的です。

2.ユーザーのデータを得られる

クラウドファンディングを活用することで、支援者に商品を前売りでき、どのような方が商品を購入したかどうかがわかります。そのため、商品開発やテストマーケティングに必要なユーザーのデータが得られ、ビジネスが成功する確率が上がります。ある程度商品に対する需要があることがわかるため、自信を持ってビジネスに臨めるでしょう。

3.ファンの獲得が期待できる

クラウドファンディングを通じてプロジェクトの魅力をアピールすることで、ファンが集まる可能性があります。なぜならユーザーは、商品自体の魅力だけではなく、商品に対する企業の情熱も重視するためです。もし自社のファンになってもらえれば、今後も継続して商品やサービスを購入してもらえるチャンスがあります。

クラウドファンディングのデメリット

クラウドファンディングのデメリットは、以下のとおりです。

  1. 資金調達が成功しない可能性がある
  2. アイデアを真似される可能性がある

では、それぞれについて解説します。

1.資金調達が成功しない可能性がある

クラウドファンディングのAll-in方式の場合は先述のとおり、期間内に目標金額が集まらなければプロジェクト失敗となり、1円も貰えません。もし目標金額を達成することが必ずしも必要でない場合は、All-in方式を選択した方が賢明かもしれません。

2.アイデアを真似される可能性がある

クラウドファンディングを活用すると、製品やサービスのアイデアを公開することになります。そのため、他の企業にアイデアを真似され、最悪の場合は先に製品化されてしまう恐れがあります。もしそうなった場合、後から製品をリリースする自社の方がアイデアの模倣をしたとして批判を受けてしまうかもしれません。もしこのようなリスクを避けるためには、クラウドファンディングページでアイデアを公開する前に特許権を出願しましょう。

クラウドファンディング実施の流れ

クラウドファンディング実施の流れは、以下のとおりです。

  1. プロジェクトの必要事項を決める
  2. 募集方式と種類を決める
  3. 掲載するプラットフォームを選ぶ
  4. ページを作る
  5. PR活動をする
  6. プロジェクトの実行と支援者へのリターン

では、それぞれについて解説します。

1.プロジェクトの必要事項を決める

まずは、プロジェクトの以下の内容について決めます。

  • プロジェクトの目的
  • プロジェクトを立ち上げた理由や背景
  • プロジェクトを成功させた先の未来
  • プロジェクトを成功させるために必要な金額
  • 支援してほしい理由
  • 支援者に対するリターンの説明

これらを明確に決めることで、プロジェクトは支援者の心に刺さるものになります。

2.募集方式と種類を決める

続いて、募集方式と種類を決めましょう。それぞれの特徴は先述のとおりであるため、参考にしてみてください。

3.掲載するプラットフォームを選ぶ

プロジェクトを掲載するプラットフォーム選びも重要です。なぜなら、プラットフォームによって相性の良いプロジェクトや手数料が異なるためです。インターネット上には多くのクラウドファンディングのプラットフォーム比較サイトがありますが、これらは二次情報であるため、なるべく公式サイトを参照して情報の正しさを確認しましょう。

4.ページを作る

クラウドファンディングのページ作りでは、見た人が支援したくなるようなものにすることが重要です。そのためには、以下のポイントを心がけましょう。

  • 説明は専門知識がない人でもわかりやすくする
  • 写真や動画を効果的に用い視覚的にも理解できるようにする
  • 特定の一人に商品を届けるつもりでアピール文を書く
  • 支援が必要な理由を疑問の余地がないくらい明確にする
  • リターンによって支援者にとってどのようなメリットがあるか伝える

ページを作成した後は、プラットフォームによる審査が行われ、審査に通ればページが公開されます。

5.PR活動をする

プロジェクトのページが公開されたら、すぐにPR活動を開始しましょう。なぜなら、クラウドファンディングはプロジェクト開始から5日以内に目標金額の20%を集めることで、成功率が80%を超えるというデータがあるためです。したがって、プロジェクトのページが公開され次第SNSや動画投稿などを使って、自社のプロジェクトが盛り上がっていることを支援者にアピールしましょう。もし可能であれば、プロジェクトについてインフルエンサーに拡散してもらうのも手です。
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6.プロジェクトの実行と支援者へのリターン

無事クラウドファンディングが成功したら、調達した資金でプロジェクトを実行します。そして、プロジェクトのページにて経過報告を都度行いましょう。そして、支援者へのリターンも実施します。プロジェクトが終わっても、支援者と継続的にコミュニケーションを取ることで、根強いファンになってくれるかもしれません。

資金調達のサポートはAMELAまで

クラウドファンディングの台頭により、金融機関の融資が断られてしまった場合でも、資金調達ができる選択肢が増えました。もし事業計画書のように固い書類の作成が苦手でも、クラウドファンディングであれば支援者の感情に訴えかけることで資金調達できるかもしれません。もし資金調達でお困りで、かつ自社のアイデアを魅力的に伝えられる自信がある場合は、ぜひクラウドファンディングの活用を検討してみてください。

また、AMELAは資金調達でお悩みの企業様のサポートも承っております。これまでの実績を活かしてお力添えさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。