リスキリングとは?内容から注目されている理由を解説

みなさんはリスキリングという言葉をご存じでしょうか。 近年はDXの推進によって、従来から存在した業務がAI技術などに置き換えられており、その業務を担当していた人材の立場が脅かされています。 今後もさまざまな技術が誕生する過程で、新しい職種や業務が増えてくるでしょう。 そういった新たな仕事に対応できるスキルを育成するものがリスキリングです。 この記事では、リスキリングとは?と疑問に感じている人に向けて、リスキリングの概要から特徴、リスキリングによって得ることのできる効果などを解説していきます。 興味のある方はぜひ参考にしてください。

リスキリングとは

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リスキリング(Reskilling)とは、職業能力の再開発・再教育といった意味を持つ言葉で、近年注目が集まっているDXに対応するための人材戦略として認知されています。 IT技術の進歩により産業構造が根本的に変化しており、AIによる業務の置き換えなど仕事のスタイルが変化している過程で、新たな業務や職種が誕生すると予想されています。 そのような職種や業務に対応できるような知識やスキルを習得する目的として、能力の再開発・再教育を実施するリスキリングが注目されているのです

リスキリングが注目されている背景

リスキリングが注目されている背景には、「デジタル時代の到来」と「コロナ禍による働き方の変化」があげられます。 上記でも少し触れましたが、近年は多岐にわたるIT技術が開発されており、企業のデータ管理や工場のロボットを初めとして、AIによる自動分析や機械学習を活用した画像処理など、さまざまな場面でデジタル化が進んでいます。 また、新型コロナウイルスの影響により、働き方に多様性が生まれました。 リモートワークの導入など、既存の働き方を維持できない企業も多く、組織構造の改革を余儀なくされている場所もあるのです。 このような環境の変化に対応できるような人材を確保するために、リスキリングが注目されています。

リスキリングが企業にもたらすものとか

ここでは、リスキリングによってもたらされる効果などをご紹介します。

業務効率化

リスキリングによって得たスキルや知識は、そのまま自社の業務に活かせる特徴があります。 従来は時間や人材コストがかかった業務でも、リスキリングを挟むことで効率化することが可能です。 企業特有の文化も継承しながら、新しい技術に置き換えることができるため、さまざまな面でメリットがあるでしょう。

教育・採用コストの抑制

リスキリングによって既存の人材を再教育することで、採用コストの削減を期待できます。 現在は人材市場が飽和状態にあり、特にIT人材の採用コストは年々増加しています。 それなりのスキルを持った人材を確保するコストは非常に高く、資金力のない企業では難しいでしょう。 しかし、リスキリングによって自社の社員を教育することにより、予算を抑えて有用な人材を確保することが可能です。

リスキリングを実施する上でのポイント

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ここでは、リスキリングを実施する上でのポイントをご紹介します。

社内体制の整備

まずはリスキリングを行うために、社内の関係者から協力を得ることが大切です。 「なぜ今リスキリングが必要なのか」「リスキリングを実施するメリットは何か」「今までの業務から何が変わるのか」など、社員が不安や疑問に思っていることをしっかり説明し、理解を深めてもらいます。 同じ目的と理解、情熱を持ち組織としてリスキリングを実施することで、より高い効果を得ることが可能です。

スキルの可視化

リスキリングを実施する前に、社員が保有しているスキルと今後必要なスキルを的確に把握することが重要です。 そのためには、まずは全社員のスキルを可視化しましょう。 スキルシートなどを用意し、どの従業員がどのスキルを持っているのか、教育レベルをどの程度に設定するのか、など直感的に把握することで、最適なプランを検討することができます。

モチベーション向上の仕組み

リスキリングでは、新しい知識やスキルを習得してもらいますが、徐々に従業員のモチベーションは下がってくるものです。 「なぜこのような教育を受けているのか」「習得することでどのようなメリットがあるのか」など、再度目的を明確にする必要があります。 また、知識やスキルの習得度に応じて、報酬を用意するのも効果的でしょう。 たとえば、資格取得奨励金制度など、目に見える成果を出すことで報酬が得られる仕組みを用意する方法があります。 各社員の成長速度を高めるためにも、さまざまな仕掛けを講じていくことが必要です。

リスキリングの実施でDXに対応できる人材育成を目指す

この記事では、リスキリングとは何か概要から特徴、リスキリングによって得られる効果などをご紹介しました。 今ある仕事のデジタル化によって、仕事が奪われてしまう人材に対し、再教育を行うことで今後誕生すると予想されるさまざまな仕事に対応できるようなスキルを身に付けさせるためにも、リスキリングが必要です。 企業経営の安定化を目指す意味でも、いち早く組織的なリスキリングの実施が求められています。