【どれを選べば良いの?】Azure・GCP・AWSの違いとそれぞれの特徴を解説

Azure、GCP、AWSは世界中で利用される人気のクラウドサービスです。 3つともとても有名なサービスの為、名前を聞いたことがある方や実際に3つのサービスのうちどれかを利用したことがある方も多いでしょう。 しかし、それぞれのサービスにどのような特徴や違いがあるのか詳しく把握している方は少ないと思います。 そこで本記事ではAzure、GCP、AWSそれぞれの特徴と違いについて詳しく解説していきます。 本記事を参考にするとAzure、GCP、AWSの特徴と違いが把握でき、どのサービスを選べば良いのか選ぶ際のヒントになります。 Azure、GCP、AWSの使用を検討している方や、3のうちどれを選べばよいか分からず悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

Azure、GCP、AWSについて

Azure、GCP、AWSについて

Azure、GCP、AWSについて[/caption] Azure、GCP、AWSはクラウドサービスです。 クラウドサービスとは、月額料金を支払うことで、ネット上で様々なサービスを使用することができるものです。 クラウドサービスには、IaaP、SaaP、PaaPがあり、利用用途によって数多くのクラウドサービスが存在します。 クラウドサービスとよく比較に出されるオンプレミスは、サーバーを自社で構築、運用する必要があるため、自由度が高いといったメリットはありますが、コストが高いことや運用に手間がかかるなどデメリットも大きいです。 しかし、クラウドサービスであれば、初期費用がかからないことや、サーバーの構築・運用を自ら行わずに最新のサービスを低コストで利用することが可能です。 本章ではAzure・GCP・AWSそれぞれのクラウドサービスのサービス提供元やどんなクラウドサービスなのか順番に解説していきます。

Azureとは

Azure(アジュール)は、正式名称を「Microsoft Azure」と言います。 Microsoft社が提供しているクラウドサービスです。 もともとは「Windows Azure」という名称で2010年10月にサービスをリリースしましたが、2014年に「Microsoft Azure」に名称が変更されています。 Azureとは、日本語に訳すと「青空、空色」という意味を持ちます。 クラウドサービスのクラウドとは、日本語で「雲」といった意味を持つため、雲は青空の上に浮かぶということで、プラットフォームを表していると言われています。 Azureの特徴に関しては、最後の章で詳しく解説しますが、Microsoft社から提供されているクラウドサービスというだけあって、Windows365やOneDriveなどのMicrosoft社制の商品と非常に相性が良いクラウドサービスとなっています。

GCPとは

GCPは、正式名称を「Google Cloud Platform」と言います。 Google社が提供しているクラウドサービスです。 GCPは2008年にGoogle App Engine(GAE)のリリースが開始されました。その後にGoogle Cloud Storage(GCS)やGoogle Compute Engine(GCE)などが統合され現在のGCPとなりました。 GCPの特徴に関しては、最後の章で詳しく解説しますが、AIや機械学習に優れたクラウドサービスとなっています。

AWSとは

AWSは、正式名称を「Amazon Web Services」と言います。 Amazon社が提供しているクラウドサービスです。 AWSは2006年にサービスをリリースしました。 2006年にはまだ、クラウドサービスといった概念がありませんでした。 そのため、AWSはクラウドサービスの先駆けとして誕生しました。 AWSの特徴に関しては、最後の章で詳しく解説しますが、クラウドサービスの先駆けということもあり、世界で一番利用者数の多いクラウドサービスとなっています。

Azure、GCP、AWSの比較

Azure、GCP、AWSの比較

Azure、GCP、AWSの比較[/caption] 続いてAzure、GCP、AWSの3つのクラウドサービスのシェア率、サービスの種類、課金単価の3つの観点から比較します。

シェア率

Canalysが2021年第1四半期に発表した調査結果では、AWSがシェアトップの32%、続いてAzureがシェア2位の19%、シェア3位がGCPで7%という結果になりました。 Azure、GCP、AWSの3つだけで世界のクラウドサービスの6割を占めている為、いかにクラウドサービス市場で力を持った3サービスなのかが分かります。 シェア率が高いほど、そのクラウドサービスに関する情報も多く存在するため、AWSが一番情報を得やすいクラウドサービスだということが言えます。 また、成長率でみるとAWSが35%、Azureが50%、GCPが56%という結果になっています。 GCPはAWSやAzureと比較すると2021年現在はシェア率が7%と低いですが、成長率で見るとAWS、Azureよりも成長している為、今後人気が高まっていくことが予想されます。

サービスの種類

サービスの種類は、AWSが205種類以上でAzureが265種類以上、GCPが165種類以上となっています。 Azureが最もサービスの種類が豊富で、GCPよりも100種類も多くサービスを提供しています。 ただ、サービスが多ければ多いほど良いわけではなく、自分の利用用途に適した、サービスであるかが重要な為、サービスを選ぶ際は、自分の利用用途とマッチしているか判断してから使用するようにしましょう。 どのサービスがどんなユーザーに向いているかは、次の章で解説します。

課金単位

課金単位については、Azure、GCP、AWS全て従量課金制となっています。 従量課金制とは、ユーザーは毎月利用した分の料金のみを支払えば良いというもので、サーバーをいちいち構築、運用する必要がないため、コストを抑えられるというメリットがあります。 AWSは使用するサービスによって、時間単位の課金なのか秒単位の課金なのかが変わってきます。 Azureは、ほとんど全てのサービスが分単位での課金です。 GCPに関しては、一定の時間を過ぎると、秒課金になります。 3つのクラウドサービスに分単位なのか秒単位なのか違いはありますが、いずれのサービスも従量課金制です。 そのため、オンプレミスに比べるとスモールスタートがしやすく、利用に波がある場合に、価格を安く抑えることが可能でしょう。

Azure、GCP、AWSどれを使えば良いのか

Azure、GCP、AWSどれを使えば良いのか

Azure、GCP、AWSどれを使えば良いのか[/caption] ここでは、Azure、GCP、AWSどれを使えば良いのか、それぞれのクラウドサービスを使用するにあたって向いているユーザーを解説していきます。

Azureを使用するのに向いているユーザー

Azureの特徴は、馴染み深い人が非常に多いであろうWindowsをベースにして構築されている点です。 Windows365やOneDriveなどのMicrosoft社制のサービスや商品と非常に相性が良いのも特徴の1つです。 また、AWSの次にシェア率が高いクラウドサービスの為、情報に関しても非常に多いです。 以上のことから、AzureはMicrosoft社制のサービスをよく利用している人におススメできるクラウドサービスと言えるでしょう。 その他、Azureは大企業で使用される傾向が強いのも特徴の為、大企業でクラウドサービスを使用する際はAzureが良いです。 例えば、社内のシステムをデータベース化する際には、いくつかのデータベース製品から選ぶかと思います。 メジャーなのは SQLServer Oracle Mysql PL/SQL などです。 内、Microsoft社が有するSQLServerは、大規模なデータ管理に向いているとされています。 大企業であれば、各店舗での販売管理だけでも、数十億件というデータを扱うことになるかと思います。 そういったデータを高速処理するためにも、SQLServerが適しており、同時にAzureの利用も親和性が高くなるのです。

GCPを使用するのに向いているユーザー

GCPの特徴は、AIと機械学習関連のサービスに強い点です。 GCPは「Learn with Google AI」と「Google Colaboratory」、「TensorFlow」、「Cloud ML Engine」、「Cloud AutoML」の5つのAIと機械学習に関するサービスが提供されています。 また、Googleと言えば検索エンジンとして有名な為、ビックデータなどの解析を得意としています。 そのため、GCPはデータ解析が行いやすいといった特徴も持ち合わせています。 AIや機械学習関連のサービスを利用したい方や、データ解析を行いたい方にGCPは向いているクラウドサービスと言えるでしょう。 また、AzureはMicrosoft製品を使う人に取っては利用しやすい点を挙げましたが、反対にGoogle製品をよく利用するユーザーからするとGCPの方が適していると感じる可能性が高いです。 例えば、エクセルと同様のクラウドソフトとしてスプレッドシートが、ワードと同様のクラウドソフトとしてグーグルドキュメントがあります。 直感的に利用できる点や、同時編集が可能な点、URLのみで簡単に共有が可能な点や費用面から、最近ではエクセルをやめてスプレッドシートを利用する人も増えてきました。 特に個人でパソコンを買う場合、オフィス製品が入っているだけで金額が数万円変わってきます。 「それなら無料で使えるグーグルでいいか」 と考える個人は多く、その利用者数や認知度もかなり上がってきました。 ですので、こういったグーグルユーザーからするとGCPの利用には大きなメリットが有るでしょう。

AWSを使用するのに向いているユーザー

AWSの特徴は、世界で最も利用されているクラウドサービスという点です。 AWSは世界で最も利用者数の多いクラウドサービスです。 多くの人に使用される理由は、「低価格で利用コストが安い」、「最先端の技術をすぐに使用できる」、「グローバル展開を即座に行える」、「日本語によるサポートを24時間、365日受けることができる」などが上げられます。 その中でも「日本語によるサポートを24時間、365日受けることができる」ことは日本人の利用者にとっては大変ありがたいことです。 クラウドサービスを使用していると必ず分からないことや疑問点が出てきます。 そんな時、調べて解決できれば良いのですが、調べても分からない際にサポートを受けられるのは非常に魅力的です。 また、AWSは世界で最も利用されているクラウドサービスというだけあって、情報もたくさん公開されています。 日本語によるサポートを受けたい方や初めてクラウドサービスを利用する方にとって向いてるのがAWSと言えるでしょう。 さらに、Azureが大企業で使用されているクラウドサービスであったのと比較して、AWSは中小企業やスタートアップで多く利用されています。 そのため、中小企業でクラウドサービスを導入使用と考えている方や、これから会社を立ち上げビジネスをスタートさせようと考えている方にAWSはおススメのクラウドサービスです。

クラウドサービスの相談ならAMELAに

クラウドサービスの相談ならAMELAに

クラウドサービスの相談ならAMELAに[/caption] 現在、どの企業でも当たり前の様に導入が進められているクラウドサービス。 そんなクラウドサービスでも、非常に多くの種類のサービスを提供している大手の3サービスについて今回は見てきました。 どのサービスも非常にビジネスに役立つ機能を兼ね備えており、上手く活用すれば売上アップに繋がる可能性は高いでしょう。 一方で、 「折角導入を検討したのに、社内にIT人材が居ないために活用できない」 という話もよく耳にします。 ITに関するご相談なら、是非AMELAに。 最適なご提案をいたします。