Amazon WorkSpacesとは?AWSの仮想デスクトップについて

近年、在宅ワークを取り入れる企業が増えて来ました。 リモートで仕事をする上で、最も警戒するべきが「セキュリティ」でしょう。 そんなセキュリティを高める方法として「仮想デスクトップ」を活用する方法が挙げられます。 しかし、仮想デスクトップと言われてもピンとこない人も多いでしょう。 そこで、今回は 「仮想デスクトップとは何なのか」 そして、その仮想デスクトップのサービスであるAmazon WorkSpacesについて紹介したいと思います。

仮想デスクトップとは?

仮想デスクトップとは?

仮想デスクトップとは?[/caption] 仮想デスクトップとは、ソフトウェアを用いてデスクトップ環境を仮想的に作り出し、利用者に提供する仕組みのことです。 「仮想」というと、バーチャルなものの印象を持つかと思いますが、これと反対の言葉として「物理」という言葉を使うことがIT業界では多々あります。 仮想サーバーと物理サーバー。 物理サーバーとは、物理的にサーバーを設置する事で、仮想サーバーはそのサーバーの中で複数のサーバーを「仮想的に」作り出すことです。 これと同様に、仮想デスクトップとは、実際にパソコンがそこにあるのではなく、ネット上に「あたかもパソコンが有るかのように」作り出すパソコンの代わりになる物・・・ということになります。 利用者は、パソコンや端末をネットに繋ぐことによりどこでも同じ環境で仕事を行うことが出来ます。

Amazon WorkSpacesとは?

Amazon WorkSpacesとは?

Amazon WorkSpacesとは?[/caption] Amazon WorkSpacesとは、仮想デスクトップの1種になります。 正式名称にAmazonの名前が入っていることからも分かるように、通販サイト大手のAmazonが提供、運営をしています。 Amazon WorkSpacesを用いることにより、今までは各々で管理していたセキュリティソフトやOSを一括で管理することが出来ます。 そのため、セキュリティソフトのアップデートの未対応によるインシデントの発生等を抑えることが出来ます。 また、事業継続性の向上にも効果的であると言えます。 例えば ・営業マンが支給されているノートPCを電車に置き忘れる ・事故などでパソコンが破損する ・盗難に遭う などが起きた際、物理的なパソコンであれば、そのパソコンの中にデータが入っています。 そのため、パソコンがなくなれば、同時にデータもなくなります。 もし、上記のような事態になったとしても、仮想デスクトップの場合には、実際のデータはネットを介してクラウド保存されています。 ですので、新しいパソコンを用意し、同様に仮想環境に接続することさえ出来れば、事業を継続することが出来ます。

Amazon WorkSpacesのメリット

Amazon WorkSpacesのメリット

Amazon WorkSpacesのメリット[/caption] 今までは、仮想デスクトップやAmazon WorkSpacesの概要に関して説明してきました。 そこで、次からは、Amazon WorkSpacesのメリットについて紹介していきます。

大がかりな設備を用意しなくていい

Amazon WorkSpacesのメリットとして、大がかりな設備を用意しなくていいという点が挙げられます。 通常の仮想デスクトップを構築する際は、サーバー機器やストレージ機器を揃える必要があるため、初期費用が掛かります。 それに加え、サーバー機器やストレージ機器を設置する場所も必要になります。 しかし、Amazon WorkSpacesに関しては、既にAmazonが所有しているサーバー機器やストレージ機器を使用するため、大がかりな設備を用意する必要がありません。 また、機器を設置する場所の用意しなくていいので、そういった意味でもコストを抑えることが出来るでしょう。

スモールスタートが可能

スモールスタートが可能という点もAmazon WorkSpacesのメリットとして挙げることが出来ます。 Amazon WorkSpacesを開始するにあたり、初期費用は必要ありません。 また、料金に関して大きく分けると以下の3つのプランが用意されています。 ・無料枠のプラン ・使用料が制限されているプラン ・使い放題のプラン この様に、「無料枠のプラン」というのも用意されているため、「少しだけ使って様子を見てみよう」といった施策も簡単に打つことが出来ます。

端末やOSを選ばすに利用できる

Amazon WorkSpacesのメリットとして、環境構築をすれば、パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンの端末からも仮想デスクトップ環境の共有が出来る点が挙げられます。 従来の仮想デスクトップですと、端末ごとにVMware Horizon等のソフトウェアをインストールしたりと、環境構築に時間が掛かってしまいました。 また、ユーザを増やす際は、再度環境構築をしなければいけません。 一方、Amazon WorkSpacesは、環境構築を一度行うことにより、タブレットやスマホのような他の端末でも利用できます。 OSに関しても、WindowsやiOS等で使用することが出来ます。

働く場所の制限がない

一つ前の章に関連して、働く場所の制限がないという点もメリットとして挙げることが出来ます。 端末やOSに制限がないため、ネット環境さえあればリモートワークが可能です。 そのため、カフェやコワーキングスペース、通勤中の電車等でもAmazon WorkSpacesを使用することが出来ます。

セキュリティも安心

Amazon WorkSpacesは、セキュリティ面に関しても安心して使用することが出来ます。 これは、基盤がAmazon Web Servicesという高セキュリティのプラットフォームを基盤としているからです。 また、Amazon WorkSpaces上にも、多要素認証(MFA)やアクセス制御設定、IPアドレス制御等のセキュリティ対策等の機能を搭載することが出来ます。 このような点からAmazon WorkSpacesは、セキュリティに関しても安心だということが出来るでしょう。 そもそも、仮想デスクトップを使用すること自体が、セキュリティ的に強いと考えられます。 通常のローカル環境でパソコンを使用していると、データをパソコンのHDDやSSDに保存しているため、その分情報漏洩のリスクが高まります。 しかし、Amazon WorkSpacesを用いることにより、データをクラウド上に保存する形式になります。 そのため、情報漏洩のリスクは軽減出来るでしょう。

バックアップ対策も万全

通常の仮想環境とよりもAmazon WorkSpacesの方がバックアップ対策が万全あると言えます。 Amazon WorkSpacesは、Dドライブ(ユーザ領域)を12時間おきにバックアップしています。 万一、使用中の故障や紛失などがあっても、データを再現することが可能となっております。

ユーザ数の増加へ対応しやすい

エンジニアに限らず、様々な企業において、人材の入れ替わりというのは以前に比べ増えているでしょう。 Amazon WorkSpacesは、支払いの手続きをしたり、アカウントを作成したりするだけでユーザの追加が出来るので、人材の入れ替わりにも対応しやすいです。

拡張が行いやすい

Amazon WorkSpacesのメリットとして、拡張性の高さという点も挙げることが出来ます。 通常の仮想デスクトップにおいて、HDDの容量を増やしたり、メモリーを増設する際に、実際に部品を購入したり、増設したりと手間が掛かります。 しかし、Amazon WorkSpacesにおいて、同様の作業を行う際は、契約しているプランを変更するだけで行うことが出来ます。 そのため、拡張性が行いやすいという点もメリットとして挙げることが出来るでしょう。

Amazon WorkSpacesを利用する際の注意点

Amazon WorkSpacesを利用する際の注意点

Amazon WorkSpacesを利用する際の注意点[/caption] 今までは、Amazon WorkSpacesについてもメリットについて紹介してきました。 そこで、この章では、Amazon WorkSpacesを利用する際の注意点について紹介します。

障害が発生した際の影響範囲が大きい

Amazon WorkSpacesは、障害が発生した際の影響範囲が大きいという点が注意点になります。 これは、処理や計算に使用している端末をユーザが共有しているからです。 ユーザそれぞれの端末で作業をしている場合、どれか一つの端末で障害(故障等)が発生しても、影響範囲はその端末を使っている人のみになります。 しかし、Amazon WorkSpacesのサービスを提供している端末で障害が発生した場合、影響範囲はAmazon WorkSpacesを使っている全員になるというケースも考えられます。 この様に、Amazon WorkSpacesを使う際は、障害が発生した際の影響範囲について注意しましょう。

Amazon WorkSpacesに対応していないアプリがある

Amazon WorkSpacesを扱う際に注意すべき点として、仮想化に対応していないアプリケーションがあるという点です。 通常のデスクトップでは、問題なく起動できたアプリがAmazon WorkSpaces上で起動できなくなっていた場合は、そのアプリがAmazon WorkSpacesに対応しているかを調べることをおすすめします。

ネットワークがないと何も出来ない

Amazon WorkSpacesは、ネットワークに接続することで利用できるようになるため、ネットワークに繋げない状態での使用することは出来ません。 この点には、注意が必要です。 都心なら、大体の場所でWi-Fiが整備されていたりして、ネット環境がなくなるということは、考えにくいかもしれません。 しかし、地方都市などで仕事をしている人は、ネット環境がない状況というのも考えられます。 そのような場合において利用できないという点には注意しておきましょう。 また、社内であってもネット環境が突然利用できなくなるトラブルが起こる可能性があります。 そういった時に、これまでであれば 「ネットが繋がらないから、とりあえず会議資料のエクセルだけ作っておくか」 といった様に、時間を効率的に使えますが、全てのデータがクラウドに有る状況では、こういった作業も不可能になります。 そのため、ネットワークの監視や管理にはこれまで以上に注意が必要になるでしょう。

これからの新しい働き方!リモートワークの相談はAMELAに

これからの新しい働き方!リモートワークの相談はAMELAに

これからの新しい働き方!リモートワークの相談はAMELAに[/caption] 今回は、リモートワークにおいて非常に有効性の高い、AWSの仮想デスクトップについて見てきました。 こういった最新技術が登場することで、私達の働き方は自由に安全に行うことが出来るようになってきましたね。 最新技術をどのように社内に活かすか。 これが今求められているDXではないでしょうか。 AMELAでは、様々な最新技術や最新のサービスを活用し、また時には自社でシステム開発を行い、お客様のビジネスを最大化するためのお手伝いをしております。 「こんな事が出来ないか」 「今の状況って本当に大丈夫?」 「IT資産をどの様に活用するのか知りたい」 是非ともお気軽にお問い合わせください。